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スターサインプリキュア☆

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「…という訳で私の方がいつの間にか寝ちゃってるからピーコがいつ寝付いてるのか分らないのよねー。」
「なるほど…。ま、まだ来たばかりだしそのうち落ち着くんじゃない?
新入部員だって最初はワーワーうるさいけど慣れればきっと落ち着くわ。」
そう言って星羅は少し遠くを指差す。
「あ…。」
「みのりってば!まだ大丈夫よ、時間はあるわ。」
「でもでも、先輩達と合流したいじゃん!」
「走って転んでも知らないよ!」
「子供じゃないんだから大丈…うわぁぁぁ!」
トンッ!
石につまづいて倒れ掛かったみのりの体を結姫はジャストタイミングで受け止める。
「ほらー、みのりは走らなくてもこうなるんだからね?」
「えへへ…ごめん。」
「注意散漫ね。走ってもないのにこけそうになるなんて。」
「相武さん、気を付けないとダメよ?」
私達は彼女達に近づいて声をかける。
「あ、先輩!おはようございます!」
「おはようございます。」
星羅が楽しそうになったのも、私の家にピーコが住むようになったのも全て彼女達のおかげね。
特に相武さん…この子が入ってから星研は間違いなく変わった。
私なりに頑張っても変わらなかった…それをこの子はあっという間に変えてしまった…。本当に不思議な子。
「春菜さん!」
「え?」
「春菜さんも私達の事、好きに呼んでいいんですよ!」
「…呼び名なんて適当でいいじゃない、うっとうしさは全然変わらないわね。」
「まぁまぁ。」
「俺なんてみのりがようやく俺を王子と認識したと思ったけど、王子の『お』も出ねぇぞ!」
「王子だからって威張ってたらいい国王さんにはなれないよ?ねぇ、結姫。」
「そうねー。」
「確かに今のあなたじゃ国王は無理ね。自分の利益しか考えてないでしょ。」
「そんな事ねぇぞ!」
「…じゃあ聞くけど。とある崖で相武さんが落ちそうになってると仮定して、相武さんの隣にはプレミアで数量限定の高級ちくわ。さ、どっちを助ける?」
「ちくわ取ってからみのりだ!」
『…。』
「まだまだ教育が必要なようね。」
「ふふ、アルカスは本当に変わらないわね。」
ハルちゃんが結姫の鞄からひょっこり顔を出す。
「褒めてんのか!?けなしてんのか!?」
「面白いわねあなた達。さ、行きましょ。」
私はそう言って学校に向かって歩き始める。
本当に賑やかになったわ、私も何だか楽しいのは確か。
「ええ。うちのロタは手間がかからなくてその点の悩みはないわね。水だけよ、彼は。」
「はい、ボクは水だけあれば十分です!」
「あの子達まだ道草食ってるの?」
振り返ると相武さんと真瀬さんはまだアルカス君と共に軽く言い合いをしているようだった。
「呼んでく…」
私がそう言いながら相武さん達の元へ行こうとしたその時。
「全く…しょうがない子達ね。」
「星羅…?」
星羅がサッと前に出ていった。
「みのり、結姫!あなた達さっさとしないと、置いてくわよ!」
「星羅…!」
『…!!』
「先輩…じゃなくて星羅さん!今、今!名前で呼んでくれましたよね!!」
「ほんとややこしい子ね、行くわよ春菜。」
「…ええ!」
こんな生き生きとした星羅を見たのは何年ぶりなのかな…私はそんな事を考えて走っていた。
「待ってよ―――!星羅さーん、春菜さーん!」