スターサインプリキュア☆
「星羅、あなた相変わらず足が速いわね。私、ついていくだけで精一杯だわ。」
「そう?でも…そうね。こうやって2人で…こんな風に走るのって小学生の時以来かも知れないわね。」
「良かった…本当に。相武さん…ううん、みのりのおかげね。」
「彼女だけじゃない。あなたがいたから今、私はここにいる。」
そう言って星羅は学校の近くで立ち止まる。
みのり達は…やっぱりついて来れなかったみたいね。
「母が亡くなって私も全てを失った気がした。でもあなたは毎日私の家に通って来てくれた。
私が…あなたと顔を合わそうとしなくても。それでも毎日来てくれたわね。」
「家も近いし、私にとっては無二の親友だもの。当然よ。」
「私が春菜の立場だったら放っておいたかもしれない。私は返事もない相手の家に毎日通えるような人間じゃないから。」
「星羅…。」
「そして、私はここの受験意欲も失くしてたけどそれを取り戻してくれたのもまたあなたなのよ。
ま…入ってから少し暴走し過ぎてしまったみたいだけど。」
「少しどころか…だいぶ、よ?」
「ふふ…ありがとう、春菜。」
「うん。」
私達はそう言って微笑みあった。
「せんぱーい…は、速い…です…よ…。」
「ふふ、でもいい運動になったわね。」
「春菜さん!そんな悠長な…。」
「私なんて生まれて一度もかけっこやリレーで一番になった事ないんですよー…。」
「そうなんですか?結姫さん。」
「ハルちゃんはウサギさんだから…速そうね。」
「ええ、走るのは得意です♪」
「とりあえずみのりも結姫も、朝から走らせて悪かったわね。さ、部室に行くわよ。」
「うわーい!春菜さんも名前で呼んでくれたー!」
そういってみのりは背中から抱き付いてきた。
「もう、みのり、引っ付かない!」
「あはは!」
どうやら、これからますます賑やかな日々になっていきそうです!
作品名:スターサインプリキュア☆ 作家名:☆Milky☆