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スターサインプリキュア☆

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カチャッ…
「調子は…どう?」
とある部屋に紫色の長い髪をした少女が入る。
顔の左側の髪の毛は2つの薄い赤色をしたパッチン止めで留め、サラサラとした髪をなびかせる。
身長は高くはないが大人っぽい顔つきをしている。
部屋はどうやら彼女の自室のようだ。
壁は薄ピンクでクッションやぬいぐるみ、家具は白やピンクなど女の子らしい部屋になっている。
ベッドの枕元にクッションを敷き詰めた小さなカゴが置いてあり、そこにはハンカチくらいの大きさの布がかけられた白い鳥が寝かされていた。
「ああ…バッチリだよ。」
「嘘付かないで。」
「…正直に言うと良くないね…。力がどんどん…失われていくんだ。」
「…。」
その白い鳥はどうやら何かの病にかかっているようだった。
「ボクは少し遊びすぎたかな…。
もしかしたらもうそんなに長くキミの傍にいる事は出来ないかも知れない…。」
白い鳥は窓の外をチラリと見ながら力なく言う。
「お願いだからそんな事言わないで…。私は…私は…あなたを助けたい。
あなたが私の力になってくれたように…次は私が…あなたの力に…!」
「方法が…なくはない。」
「何…?」
「ただ君には…無理だろう。」
「どうして?」
「ボクはキミの事をよく知っているからさ。」
「答えになってない。」
「ハハ、そう睨まないでおくれよ。ボクを救うのは…今のキミにとっては辛い決断なのかもしれないのさ。」
「詳しく話してもらわないと分からないわ。」
「キミの意に反して…キミは戦わないといけなくなる。」
「前に…少し言ってた話?」
「ああ。」
「本当…なの?」
「これについては嘘は言わない。」
「私は…誰かと戦うなんて興味はないわ。でも…あなたといたこの1年、私はすごく楽しかった。
だから…あなたが日に日に弱っていく姿をただ見る事は…出来ない。」
「…ここまでだ。」
「え…?」
「今から最後の力を使う。これを使ったら恐らくボクは昏睡状態になって生死をさまようだろう。」
「何を言ってるの…?」
「でもそれが、キミがボクを救う事の出来る唯一の方法だ。」
「ちょっと待って…言っていることが理解出来ない…。」
「キミは今の自分に満足しているかい?」
「だから、何を…」
「これはきっとキミの人生の最大の決断になるだろう。ボクは死んでも構わない。
命あるものいつかは消えてしまうのだからね。だけどキミが一歩踏み出す事でキミもボクも…
他も多くの運命が変わることになるだろう。いい方向に…ね。」
「……。」
「どの扉を開けるかはキミ次第だ。未来っていうのは自分で切り開いていくものなんだよ。」
「だから、一体何を…」
少女がそう言いかけると白い鳥が眩い光を放つ。
「…っ!」