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スターサインプリキュア☆

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「♪〜♪〜♪〜」
「zzz…」
「♪〜♪〜♪〜」
みのりのスターウォッチが鳴っている。
「んー…もう何よー…まだ真っ暗じゃない…何時だと思ってんの…」
みのりはぶつぶつ呟きながらスターウォッチを開ける。
「はぁーい?」
「…やっぱり寝てたのね。起きなさい、もう8時過ぎてるわよ。」
連絡をしてきたのは星羅だった。
「ふにゅー…星羅さん、何言ってるんですかー…まだ夜中ですよー?もー起こさないでくださーい…」
「いいから起きなさい!外の様子が…いえ、この世界全体がおかしいの!陽が昇らないの!」
「はは…そんなはず…」
そうは言うものの星羅の声は真剣だった。それに、星羅がそんな馬鹿げた嘘を付くはずもない。
みのりはむくっと体を起こし机にある時計を見る。
「8時…6分…?」
ようやく異変に気付いたみのりはバッとカーテンを開いて空を見る。
「どう見ても…夜…だよね?」
みのりは少し考える。数秒考えてあっと声を出し、スターウォッチ越しに星羅に話しかける。
「やだなぁ、星羅さん!夜の、8時過ぎですよ!20時ですよ!」
「…呆れた。分かったわ、じゃあ家の中を見渡すか外に出てみる事ね。頭がはっきりしたら沙織の家に集合よ。」
「え?沙織の?あ、ちょっと!」
『ツー…』
「切れた…」
みのりはもう一度窓から空を見上げる。
「んんー…でも…確かに眠った感覚はある…。あーもう、分かんないよー!」
みのりが悩んでいると向かい側のカーテンと窓がサッと開く…そう、結姫の姿だ。
「みのり!」
「ゆ、結姫!」
結姫も空を見上げる。
「真っ暗…夜みたい。」
「ねぇ、夜の20時じゃないの?今…。」
みのりが結姫に尋ねるが結姫は首を横に振る。
「ううん、朝の8時だよ。私の時計…ほら。」
結姫が見せて来たのはデジタル時計だった。
みのりは窓から身を乗り出して時計を見つめる。
確かに20:10ではなく08:10の表示だ。
「みのりも星羅さんから連絡あったんだよね?行こう、紗織の家に。そこでみんな待ってるって。」
「う…うん、分かった!今準備する!」
「了解!」
みのりは窓を閉めてアルカスを起こしながら着替えを始める。
「アルカス、起きてー!アルカスってばー!」
「zzz…」
「あーもう、鞄に放り込んでやるっ。」
みのりはアルカスを鞄に無造作に入れ、下へ降りる。
そこでみのりはふと気が付いた。
「お母さんたちは…?」
みのりは再び階段を上がって両親の寝室の扉を叩く。
「ねぇ!お父さん、お母さん!起きてる!?」
ドンドンと扉を叩いても反応はない。
「開けるよ!!」
ガチャッと扉を開けると優子も翔も眠っていた。
「お母さん、お父さん…分かる?ねぇ、朝だよ…!く、暗いけど…」
2人を揺するが一向に目を覚まさない。
「そんな…でも…息はしてる。眠ってるだけだ…。」
みのりは両親の寝室を後にし、悟の部屋にも入ったがやはり同じく眠っていた。
「まさか…アルカスも…?でも…プリキュアのパートナーなのに…眠っちゃ意味な…」
みのりが1人でそう呟こうとするとふと脳裏に浮かんだものがあった。
「そうだ…スタージュエル!!」
みのりは再び部屋に戻り、ベッドの下に隠してあるスタージュエルの入ったボックスを手に取り、蓋を開けた。
「え…!?」
いつも綺麗に輝いていたスタージュエルの面影はなかった。
ジュエルの透明度は無くなり、まるでただの石に適当に絵の具を塗ったかのようなガサガサの石に成り代わっていた。
みのりはジュエルボックスも鞄に入れて急いで部屋を後にし、玄関の扉を開く。
「結姫!」
「みのり!」
「遅くなってごめん!!」
「ううん、ねぇ…みのりの家族と…」
結姫は困惑した様子でみのりに尋ねようとするが最後まで聞かずにみのりはこくこくと首を縦に振った。
「眠ってるよ…アルカスもね…。おまけに、ほら。」
みのりはスタージュエルの中身を結姫に見せる。
「これ…!」
「急ごう、紗織の家に!」
「うん!」
2人は各自の自転車に飛び乗り勢いよくペダルを踏んだ。