スターサインプリキュア☆
「ただいまー!」
「おじゃましまーす。」
「おかえりなさい。あ、結姫ちゃん。2人ともモールでいっぱい遊んだんじゃないの?」
「あ、はい。そうなんですけど私みのりに星座の事で教えてもらいたいことがあって…。
でも夕方だし、ご迷惑ですかね?」
「あら、そうなの。全然構わないわよ。」
「そんなに時間かからないから!じゃ、結姫上がって上がって〜。」私はそう言って階段を上がる。
「あ、みのりー。ベッドの下に落ちてたイルカの置物とクマみたいなぬいぐるみだけど、ぬいぐるみの方は何だか汚かったから洗っておいたわよ。」
『えっ?』結姫と2人でハモる。
「えぇぇぇぇ!?じゃぁ今アルカ…じゃなくてそのクマのぬいぐるみは?」
「干してあるわ。そろそろ乾いたかしら。」
「わ、私が取りに行くから!」
「あら、そう?じゃあ私はお茶でも用意するわね。」
「結姫、先に部屋行ってて!」
「う、うん…。」
私は急いでベランダに行くと…
そこには洗濯ばさみで2か所も止められ干されていたアルカスの姿があった。
「…ただいま…。アルカス。」
「…。…みのりぃ…。」あ、生きてる。
「上行こう。」そう言って私はアルカスを抱いて部屋へ向かう。
「あ、結姫お待たせー。」
「うぅ…アルカス君が…アルカス君がぁぁ。」
「大丈夫よ、すぐ戻って来るわ…。あ、みのり!」
「何とかアルカス救出…。」
「わぁぁ…アルカス君――!無事だったんだね。よかったぁぁ。」
「無事…って俺はなぁ、どんだけひどい目にあったか…うぉぉぉぉお!」
「でも毛並みが綺麗になってるよ?あ、ちょ、静かにして!!」
「みのりー?どうしたの。他に誰か来てるの?」お母さんがお茶とお菓子を持って扉の前に立っている。
「あ、いや。そうじゃなくて…あ!お母さんが洗濯したからこのしゃべるクマのぬいぐるみが不調でさぁ。」私はそう言ってアルカスの手をギュッと押す。
「うがぁぁぁ…。」ナイス。
「あら…それしゃべるぬいぐるみだったのね…。ごめんなさい、気付かなくて…。おもちゃ屋さんに持って行けば直るかしら?」
「いいのいいの!最近調子悪くてでほっとらかしてたから気にしないで!」
「…。」
「そう…。あ、あのイルカの置物みたいなのもかわいいわね。あれはどうやって遊ぶの?水が入っていたからびっくりしたわ。」
「え、あ、あれは…。」なんて言えばいいんだろ…。えーっと、えーっと…。
「あれはみのりのアイデアなんです!」結姫がとっさに言う。
「そうなの?」
「私がイルカの置物を買ってきたんですけど、ただ置くだけじゃ味気ないからこうしようって。」
「へぇ。それでイルカらしく水を入れたのね。鉢が金魚鉢だけど面白い変わった発想ね。」
「あはは…まぁ。」
「じゃ、結姫ちゃんゆっくりしていってね。」
バタン。ふぅ…。
作品名:スターサインプリキュア☆ 作家名:☆Milky☆