スターサインプリキュア☆
「あなた、彼女たちを救う方法はないの!?」
「お、お前は…?あ、2人もいるんじゃ…俺らも大して力ないし…。」
「そ、そんな…どう考えても私には無理だし…。」
「はっ!こうすればどうかしら!」
ピーコちゃんがメシエに向かって猛ダッシュする。
「やぁぁぁぁぁ!」
そして足をひたすらつつきだす…。
「…えいっ。」
「きゃー。」
見事に蹴り飛ばされてしまった。
「小さすぎて痛くも痒くもないってーの!」
「笑っちまうな!!」
「ムキー!」
「ピーコ、落ち着いて!」
「ハルも何かしなさいよっ!」
「わ、私は…!」
「…!!あ、あの、小さな動物さん達、お願い!あの2人の気を引いて!さっきあの子が何か投げた時、上手くいきそうだったんだけど2人がいるからすぐ封じられてしまったの。でも2人の気を引けばあの子達は脱出できるかも知れないわ!」
「…そうか!」
「なにごちゃごちゃ言ってんのーあがいたって無駄無駄!」
「何話してるんだろ…。」
「さぁ…?」
「二手に分かれるぞ!」
「分かりました!」
「やってやろうじゃないの!」
「えぇぇ!?ボクも!?」
『やぁぁぁぁ!』
アルカスとロタ君がバルジに、ハルちゃんとピーコちゃんがメシエに向かって体当たりをしたり、足元を荒らしたりしている。
「あれはっ…!」
野木先輩が落ちてた木の枝を持って2人に向かおうとする、その時私と目が合った。
「…!そっか、分かった!今だ!」
「え!?」
『集え!こぐま座の力よ!』
星の光が弓矢の形となって私のもとへ集まる。
『プリキュア・アルサアロー!』
私は金網を破り、レプスの手を取る。
そして私達はダークマターから脱出した。
「やった!」
「そっか、みんなが2人の気を引いてくれていたのね!」
『何っ!?』
「もうそろそろ観念しなさいよっ!!」
「するかっ!」
「あんたら超ムカつく…!この小さい虫けらもっ!!」
『わぁぁぁ!』
アルカス達が飛ばされていく。
「あなた達!いい加減にしなさい!学校も荒らしてあんな小さい子も飛ばしたりして一体何がしたいの!?」
「俺たちはブラック様のご命令のもとに動いている、それだけだ。」
「まぁあたしは暇つぶしみたいなもんだけどね。」
「何の事だかわからないけど色んな人を困らせるなんて…許されることではないわ!」
野木先輩が持っていた木の枝でバルジを突こうとする。
その時、レプスがバルジに向かって飛び蹴りをする。
「うっ…!」
私は先輩をアルカス達がいる方へ移動させる。
「先輩、ダメです!あいつらはそんなのでダメージを受けるようなやつらじゃない!」
「で、でも…!」
「…っ!!」
「レプス!」
レプスはバルジに捕まえられその前にはメシエが立っている。
「所詮あんた達には何も出来ない。」
「わ…私のせいで…!」
「大丈夫です!私が!」
私はメシエと一対一の格闘戦になる。
「はぁ!!」
「いくらやったって無駄無駄無駄ぁ!!」
強い、このメシエって子。背丈は私とそんなに変わらないけど年はどうみても下だし、一体この子は…。
「…悔しいよ。私は見ているだけで何も出来ないなんて…。そう、星羅の時も…あの時も私は傍にいるだけで何もしてあげられない、何の声もかけてあげられなかった…。私は昔も今も、ただこうやって見ているだけ…。何も…何も出来ないんだ…。」
彼女の目から涙がこぼれ落ちる。
ピカーーーーッ!
『…!?』
「先輩…?」
「はっ!」
バルジに捕まえられていたレプスは隙をついて逃れることが出来た。
綺麗な緑色の光が辺りを照らす。
作品名:スターサインプリキュア☆ 作家名:☆Milky☆