スターサインプリキュア☆
「あなた、3人目のプリキュアよ!」
「え、えぇ!?」
「何があったか知らないけどもう大丈夫!プリキュアになってその悔しい思いを全部ぶつけてきなさい!!」
「で、でもどうすれば…?」
「この時計を腕にはめて、『プリキュア・スターサインイリュージョン』って叫ぶのよ!」
「…やってみます!」
私は緑色のバンドの付いた時計を腕にはめる。
『プリキュア・スターサインイリュージョン!』
私は両腕を前に出してそう叫ぶと時計が開き、針がくるくると回って綺麗な緑色の光が私を包み込む。体がどんどん光に包み込まれて緑色を基調とした衣装に変わっていく。髪がのび、上の方でくくられているみたい。
「今よ!星座の力を受け取るために手を伸ばしてみて!」
「こ…こうですか?」私はおそるおそる右手を伸ばす。すると、右手に一つの星がやってきて私の結ばれた髪にくるっと回転しながらひっつく。
「何が起こったの…?」そうして私は無数の光から放たれて地に降りる。
自然と言葉が浮かぶ。
「くじゃく座の強き想い!キュアパーボ!」
「キュア…パーボ!」
「野木先輩が、プリキュア…!」
「やったぞ!3人目だ!」
「やりましたね!」
「あなた、やるじゃない!バッチリだったわ!」
「かっこいいです!パーボさん!」
「…。」
私はきょとんとしながら自分の手足を見渡す。
「…すごい、どこかの物語みたい…。信じられない…。」
「な…また増えやがった…。」
「あたし、聞いてないよこんなの!」
「でも増えよーが増えまいが変わらねぇだろ!!うおりゃああああ!」
私に向かってバルジと呼ばれていた男が突っ込んでくる。
「ふっ!!」
私は両手をクロスしてガードする。
「…!ビクともしない、痛くない!」
「生意気な顔しやがって!!」
「ダークマター!あんたもあいつを捕まえな!」
「マーターーー!」
「あなたの相手は私よ!」
「レプス!」
「じゃああたしがとっととあんたを…!」
「そうはさせない!」
「相武さん!」
「先輩、メシエは私が!」
「2人とも、恩に着るわ!!」
「なめんなぁぁああ!」
メシエはものすごい形相で相武さんに突っ込んでいく。
私は…あのフェンスをどうにかしなきゃ。
「みんなを傷つけて…許さないっ!」
私はバルジをかわし、後ろから蹴り飛ばす。
「ぐっ…!」
「す、すごい、軽く力を入れただけなのに…!」
「あなた、星座の力を使ってみなさい!」
「え!?」
「輝け!くじゃく座の力よ!って叫べばどうにかなるわっ!」
「あ、はい!」
『輝け!くじゃく座の力よ!』
私が両手を前に出してそう言うと無数の星の光が私の両手首に集まり、星のブレスレッドになる。
そうして私がパンッ!と手をたたくと、大きめの星の光が一つ現れ、もう一度たたくとまた同じように大きめの星の光が現れた。
いくつかたたくのを繰り返し、私の周りが星の光で守られたようになってからこう叫ぶ。
『プリキュア・パーボジスフィーレ!』
するといくつかある星の光が一つの大きな星となり、そこからパッと無数の星に分かれ、まるで流れ星のようになって飛んでいく。
「なっ!」
「うっ!撤退だよ!」
「マァァタァァァーー!」
金網の怪物が消え、校舎は元通りになる。
他の2人も…いない。
作品名:スターサインプリキュア☆ 作家名:☆Milky☆