幻影のメサイア episodio.0
第ニ章「時計塔学園(とけいがくえん)」
イギリス・ロンドン大英博物館。ここは、イギリスの首都ロンドンにある大英博物館の中央に建っている学園。通称「時計塔学園(とけいがくえん)」。ここは様々な歴史や美術品などを研究し、数多くの学生達が通う世界有名な学園である。その学園では優秀な学生なら入学させることが可能で、様々な留学生が豊富である。さらに主席で取った学生のみ入る事ができる特別学級も存在する。その一つが特別学級「ロイヤル・ガーデン」である。
学園の通路で一人の赤い長髪の女性が歩いていた。
女子学生1「ねえねえ・・・あれって・・・エミリアさんよ。ロイヤル・ガーデンの『クィーン』の・・・。」
女子学生2「すごいわよ・・・この学園を入学して僅か16歳で主席トップしたのよ。」
女子学生3「いいな・・・・私も入りたい~~~・・・・。」
女子学生2「無理よ。あんたじゃ受からないわよ。」
女子学生3「むうううう・・・・・・。」
女子学生1「たしか、ロイヤル・ガーデンは指折りの学生しか入る事ができない学級でしょう。あそこは超エリートだけが許される所って、巷の噂だって言ってたわ。一体どんな場所なのか気になるわ・・・・・。」
エミリアは時計塔学園の学園長室の前に来た。
コンコン。
学園長「入りたまえ。」
エミリア「失礼します。」
ガチャ・・・・。
学園長室に入り、お辞儀するエミリア。
学園長「エミリア。『リバーシャ』の動きは?。」
エミリア「はい。世界各地では多数の『リバーシャ』の反応を探知しました。今は『ナイツ・オブ・ゾディアック』や『アイオーン星騎士団』、『プレアデス七星団』で対処していますが・・・ただ・・・・。」
学園長「ただ?。」
エミリア「リバーシャが一度に大量発生がするなんて、今まで一度もありません。それに『ダークマター』の覚醒はまだないはずにも関わらずに・・・・・・・『本部長』。もしかしたら、この大量発生の裏には『『例の組織』』が絡んでいるではないでしょうか?。」
学園長「・・・・・確かに・・・・このリバーシャが一度に大量発生するなど今まではない事態だ。奴らはあれを使って何かの計画を準備していると私は思う・・・・。」
エミリア「リバーシャを使った計画ですか?・・・・・。」
学園長「おそらく・・・・・・『アイオーン』を手に入れる為・・・・・。」
エミリア「!!っ。」
学園長の言葉に驚愕するエミリア。
エミリア「・・・ま、まさか・・・あのカードを狙って・・・・・しかし、あのカードは確か・・・『10年前の事件』で行方知れずの筈・・・・そう簡単に見つかる筈は・・・・・。」
学園長「そうだ。奴らもあのカードも血眼になって探しているはずだ・・・・しかし、それは我々も同じ・・・・ただ・・・あのカードはこの世界に存在している。」
エミリア「!!・・・ま、まさか・・・・そんな・・・・。」
学園長「本部の「神秘部(しんぴぶ)から予言があったそうだ。そのカードは別のカードとなって、世界各地に散らばっているが、その内の一つはとある場所にあることが判明した。」
エミリア「!!・・・・とある場所・・・・それは一体?・・・・・。」
学園長「実はその事について君に話があるんだ。本部から神命(しんめい)を伝えてと頼まれてな。」
エミリア「!!・・・・それはどのような任務で?・・・・」。
学園長「それはある場所に行って、とある人物の捕獲もしくは確保することだ。」
エミリア「とある人物の捕獲と確保?・・・・・それは一体何ですか?。」
学園長「それについては神秘部に詳しい情報を聞けばわかる・・・・エミリア・・・・この神命は恐らく世界に関わる重要な極秘任務であることには違いない。もしこの存在を知らればタロットカードに支配する世界のバランスを崩しかねない・・・・・君にその重要な役目を請け負う事に私は心配しているが・・・・・・。」
エミリア「いいえ・・・・私は如何なる命令でも一度も辞退することはありません。私、聖アイオーン教導会、「ゾディアック・オブ・ナイツ」所属、ゾデアックパラディン(黄道十二宮聖剣士) 花凛(かりん)・エミリオ。本日を持って神命をお受けいたします。」
学園長「そうか・・・わかった・・・後で入国の手続きしているから、表向きは特別入学生として入国先の学園に了解を取り付けるよう話している。準備も抜かりなくな・・・・・。」
エミリア「はい。」
学園長「それと、今回は極秘の神命のため、少数の人員しか送れないが・・・・。」
エミリア「かまいません。今回の神命は世界の命運が関わるものですから、少数であれば動きやすく、隠密行動にも適しています。後は私達が行動しますのでご心配無用です。」
学園長「そうか・・・・すまない・・・・・。」
エミリア「いいえ。私は感謝しています。両親をあの組織によって引き起こした無差別テロで亡くし、エレメントセイバー(星天救済騎士)として厳しい修行を積みながらここまで成長してくれたことを心より感謝しています。」
学園長「・・・そうか・・・・あっ、それと君にサポートする使い魔が来ているが・・・・。」
エミリア「使い魔・・・ですか?・・・・・。」
学園長「ああ・・・本部から君のサポート及びお目付け役として派遣されたが・・・・性格はどうも・・・問題があってね・・・・・まあ・・・見ればわかる・・・・入りたまえ・・・・・。」
ギッ・・・ギィィィィィィ・・・・。
ドアの向こうから現れたのは・・・・・・。
エミリア「えっ!?・・・・こ、これって・・・・・。」
エミリアが驚く使い魔とは・・・・・・。それは次のお話で明かされる・・・・・。
作品名:幻影のメサイア episodio.0 作家名:kimutake