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けいおん! ~これは妄想ですか?~

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西岡は梓をかばって、階段に落ちてしまったが特には怪我はないようだ。 それにしてもこの唇の感触は何だろうと考えていた。 ・・・・・・え? 梓の唇のようだ。しかし、梓は落ちたショックにより気絶していた。 西岡は梓を起こさないように、唇を離す。
 「さすがに、この状態にし続けたら起きるだろうからな!」 ん!? 「あ、あれ? に、西岡先輩!? わ・・・わたしは何を?」 
 西岡に膝枕されていることに、驚いた梓。 しかし、その驚いた顔を沈ませた。
 「西岡先輩はわたしのせいで怪我をされたんですか?」「・・・いや、おれは怪我ないけど・・・中野は大丈夫か?」 
 一瞬、沈ませた顔には少し元気が戻って・・・
 「だ、大丈夫です。 ・・・部活あるので失礼します」「うん わかった! お大事にね。」「・・・はい。」
 梓は一瞬、俺の方を見るものの音楽室のへ走り去って行った。 ・・・そして、ようやく固まっていた唯たちは俺のほうへ来る。 
 「お兄ちゃん 本当に大丈夫なの?」唯が心配そうに、聞く。  「こんなのかすり傷だよ♪」
 唯と憂が我慢しきれず、抱きついてくる。結局、俺は唯に連れられて音楽室へ。
 
 「唯 遅いぞ! さぁ~唯も来たこ・・・誰?」「どうも 転校生の西岡って、言います。 よろしく!」 
 梓は入り口を見る。丁度、ケーキを食べていたようで、口元にはクリームがついていた。

 ケーキを食べていた中野 梓は俺と確認すると、突如として顔を真っ赤にさせてあわてている。
 「!? せ、先輩・・・どうしてここに?」「え~と? おれは唯に誘われて・・・さ。 あはは!」
 おれは梓の追及をごまかすが、今度は唯の友達の澪が俺に質問をぶつける。
 「誰?」「おれは今日、3年に編入してきた西岡一鉄というものだ! よろしく♪」
 澪は警戒を解き・・・
 「君の名前は?」「わたしは秋山 澪といいます。2年生です」「あたしは澪の幼馴染の田井中律、よろしく~♪」
 
 少し遅れて、紅茶を持ってきた紬も・・・
 「どうぞ~☆ わたしのことはムギとよんでくださいね♪」   
 「ありがとう よろしくムギ・・ちゃん。」「いえいえ・・・お気になさらないでください」
 おれがお礼を言うと、なぜだかムギは照れてるように見える。 
 「ムギちゃん わたしにもケ~キ~!!」「は~いはい♪」「練習は?」
 おれは疑問に思う。 なぜならここは・・・
 「食べてからするよ~!」「おいおい ん? どうしたの中野さん?」 
 なぜか、俺の方を見ながら何か言いたそうにしているので・・・とりあえず聞いてみた。
 「・・・え? い、いえじっとなんて見てないですよ!」 「見てたよね! あずにゃん・・・お兄ちゃんのこと?」 「み、見てないです!!」
 唯からの追求もなんとか振り切って、ギターの練習に入る。しかし、緊張しているようで弾き間違える・・・その姿は俺が見ても唯が見てもかわいらしく見えた。まるで、猫みたいな可愛さだ!!
             
               _その後

 
 部活も終わった軽音部は帰宅することに・・・
 「じゃあまた明日な~!」「また明日~」「またね~」「じゃあね~♪」「また明日です!」(律・澪・紬・唯・梓)「またね! みんな」(西岡)
 で、帰り道はギクシャクしていたそれもそのはずおれは梓の家の近くに引っ越してきたので、帰り道は同じだった。 もちろん、唯も近くなので一緒に帰る。
 「あ、あの~ お兄さんはどこに住んでるんですか?」「おれは君の家の近くのマンションに住んでいるよ♪」「そ、そうなんですか? (じゃあいつでも会えるかも~)」「お兄ちゃん! 朝はわたしが起こしてあげるね!」
 俺と梓の何気ない会話に割り込むように、入る唯は頬を膨らませている。
 「あはは おれは大丈夫だよ! 自分で起きれるから。それにそんなに早く起きれるのか、唯?」「起きれるも~ん」 「そっかそっか」 「本気にしてないですよね? 一先輩!」 (おれはさきほど、あだ名を唯に一<はじめ>に決まったのだった)
 唯の目的をいち早く察知した梓はおれに質問をぶつける。 
 「ほ、本気にしてないぞ! ほ、ほんとに。」「本当ですか?(梓は上目遣いでおれを見上げる) 
 
 _その時だった・・・・・突然、俺は1人の男子生徒に声を掛けられた。
 「すいません・・・西岡先輩ですか?」「え、ああ そうだけど・・・誰?」「申し遅れました・・・野球部で捕手をしています、野村 恭平と言います。」
野球部員と名乗った、この男子生徒はどうやら1年生のようだ。
 「で、用件は?」「じ、実は・・・今、投手を探しているんです。 それでしらみつぶしに男子に声を掛けたら、西岡先輩が葵学園高校でエースをしていたと聞いたので、いてもたってもいられず話かけました。」

話を少し聞くと、現在の野球部は経験者が5名、初心者が7名という状態らしい。

「お兄ちゃん・・・野球、やってたの?」「うん、まあなw」「エースってことは・・・投手ですか?」「うん」

 俺が野球をやってたことを聞いて、話に話まくる、唯と梓・・・・。
「お兄ちゃんは入部するの?」「ん~・・・まあ、やるつもりだよ!」「じゃあ・・・やっぱり、けいおん部と掛け持ちになっちゃいませんか?」
 
確かに、梓の言うとおりである。俺は先程、無理矢理に律に入部させられたのだった。
 
 「それは・・・何とかなるよ、きっと・・・」「・・・・あ、あの?」「ん、どうかしたの? 梓?」「・・・・頑張ってくださいね!」
梓からの応援は心から嬉しかった・・・・なので・・・
 
「ありがとう あずにゃん♪」「にゃ・・・・にゃんで、先輩も呼ぶんですか?」「あずにゃん 照れるてる~♪ 可愛い!!」「て、照れてません!」

・・・・と、頬を子供っぽく、膨らませるのだった。その後も他愛もない話が続いた後、唯の家。

「あずにゃん、お兄ちゃん また明日ね~♪」「はい 唯先輩 また明日です~」「ああ また明日な、唯w」

そして、梓と2人きりになった・・・帰り道が同じなので、送って行くことに・・・・。
「あ、あの・・・一先輩はす、好きな人っていますか?」

この梓の言葉でオレは昔にあったことを思い出した。昔とは、小学3年生のころである。 アノ頃のオレは野球が嫌いだったけど、ドラムを叩くのは好きだった。でも、あの日にアノ子出会ってからは変わった・・・・
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