機動戦士ガンダムRS 第28話 閃光の刻
キラ少尉とアスラン大尉は、目の前で燃えるブリッツガンダムの残骸に目を奪われていた。
2人とも今見ている現実を信じたくなかった。
※
そこにイザーク大尉とディアッカ大尉が来た。
「ニコル」
「そんなバカな」
やはり2人とも信じられなかった。
※
アスラン大尉は、サオトメに怒りを感じたが今のイージスガンダムでは何もできない。
※
「クソ。
死神め」
「アスラン、キラ」
イザーク大尉とディアッカ大尉は、アスラン大尉とキラ少尉の援護のためビームライフルと対装甲散弾砲でガンダムサイガーを攻撃した。
※
それは、サオトメも気づきビームライフルをメガビームシールドで防ぎ散弾をジャンプして回避した。
「空中戦に対応した機体に陸戦型の機体で対抗できると思うな」
サオトメは、ガンダムサイガーを最大稼動モードに入れた。
しかしガンダムサイガーに何も変化が起きなかった。
「何?」
サオトメは、フルアーマー白兵戦型ガンダムと支援型ガンダムの攻撃を回避しながら機体の原因を分析した。
そして原因を突き止めた。
「俺の反応速度が機体の追従能力を上回っているだと?」
サオトメの反応速度は、ガンダムサイガーの許容反応速度を大きく上回っており機体に大きな負荷がかかっている。
その状態で機体に更なる負荷がかかる最大稼動モードに入れば機体の安全は、保障できなくなってしまう。
そのためALICEが自己判断し最大稼動モードを封印してしまった。
サオトメは、後退信号を揚げた。
そのとき通信が入った。
「後退とは、どういうことなんですか?」
サウス中尉だった。
「ガンダムサイガーを最大稼動モードに入れられない。
1度帰艦して整備を行う」
サオトメが事の経緯を話した。
「了解」
そこで通信が切れた。
サオトメは、帰艦しようとした。
※
それは、イザーク大尉とディッカ大尉も確認できた。
「逃がすか」
175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフルで攻撃しようとしたがユーピテル隊がビーム・マシンガンで射撃援護してきた。
デュエルガンダムもバスターガンダムもバッテリーが底をつきかかけていたため後退せざるおえなかった。
「よせイザーク。
今は、下がるんだ」
ディッカ大尉がイザーク大尉を落ち着かせた。
ディッカ大尉は、ジャンプし対装甲散弾砲を撃ちながら後退した。
「アスラン」
ディッカ大尉がイージスガンダムに通信を入れた。
※
しかしアスラン大尉は、放心状態でその場から動こうとしなかった。
ユーピテル隊も後退したので5人は、アークエンジェルに帰艦した。
※
キラ少尉は、ストライクガンダムをアークエンジェルに着艦させると息を切らした。
※
「戦闘空域を離脱する。
推力最大」
ラミアス艦長は、全機の着艦を確認するとそう命令した。
アークエンジェルは、戦闘空域を離脱して行った。
※
キラ少尉は、ニコル大尉が散った小島を確認した。
そして先の戦闘を思い出していた。
※
サオトメは、ドゴス・ギアに着艦しガンダムサイガーから降りると整備兵の人たちに囲まれた。
「お疲れ様です、少佐」
「遂に1機撃墜しましたね」
整備兵が次々にサオトメを賞賛した。
「ああ」
しかし当のサオトメは、そっけなかった。
「隠密型ガンダムですよね?」
「ガンダムなんて大物ですね」
「向かうところ敵なしですね」
「盛り上がっているところ申し訳ないのだが」
サオトメが咳払いをしそう切り出した。
整備兵は、皆一瞬で黙った。
「ガンダムサイガーの状態で整備班長と話がしたい。
整備班長は、どこにいるかな?」
サオトメが整備兵に質問した。
「申し訳ございません。
こちらです」
整備兵の1人が敬礼し謝罪するとサオトメを案内した。
※
ドゴス・ギアのブリッジでは、ブライアン艦長が必死にこれまでアーガマもどきと何回戦闘を行ってきたが思い出そうとしていたが思い出せなかった。
「ベルナルド少尉、これまで何回われわれはアーガマもどきと何回戦闘を行ってきた?」
ベルナルド少尉は、完全に予想外な質問に一瞬答えられなかった。
「確か8回かと思われます」
ベルナルド少尉は、自分の記憶を頼りに答えた。
「8回か。
8回目の戦闘でやっとモビルスーツ1機をわれわれは、撃墜できたのか」
ブライアン艦長の言葉にベルナルド少尉は、気づいた。
それほどまで敵を疲弊させなければモビルスーツを撃墜できないにもかかわらずどうやって戦艦を沈めることができようか。
すなわちもはや手遅れだということだ。
※
アークエンジェルの更衣室では、イザーク大尉が自分のロッカーを殴っていた。
その両端では、ディアッカ大尉とアスラン大尉が軍服に着替えていた。
イザーク大尉の殴りは、収まらずロッカーを蹴るとロッカーのドアが開いた。
自分の軍服を見てニコル大尉のことを思い出し一瞬われに返った。
「イザーク」
いい加減とめるべきと思ったディアッカ大尉がイザーク大尉を制止した。
「何故こんなところであいつが死ななければならない」
イザーク大尉が今度は、ディアッカ大尉に突っかかろうとしていた。
そのときとうとう頭にきたアスラン大尉がイザーク大尉の胸倉をつかんだ。
「言いたければ言えばいいだろ。
俺のせいだと。
俺を助けようとしたせいで死んだと」
イザーク大尉がアスラン大尉の左腕に手をかけた。
その目には、うっすら涙が浮かんでいた。
「イザークも止めろ。
ここでお前らがやり合ったってしょうがないだろ」
ディアッカ大尉は、そういうと2人を引き離した。
「俺達が討たなきゃならないのは、死神だ」
ディアッカ大尉が2人に自分たちの討つべき対象を言った。
「そんなこと分かってる。
ミゲル中尉もあいつにやられた。
俺も傷を貰った。
次は、必ずあいつを討つ」
そうはき捨てるように言うと更衣室を出て行った。
「イザーク」
ディアッカ大尉がイザーク大尉を追った。
2人と入れ違いにキラが入ってきた。
アスランは、無視してニコル大尉のロッカーを開け軍服を手に取った。
すると軍服のポケットから楽譜が落ちキラの目の前に落ちた。
キラもかがんでそれを見た。
「『前奏曲、コラールとフーガ』だ。
アラスカに無事着いた折演奏するはずだった曲だ。
ニコルは、この曲が一番好きで」
アスランは、そこまで説明すると泣き出してしまった。
アスランは、ニコルが前に言ったように前のコンサートでは寝てしまっていた。
こんなことならちゃんと聞くべきだったと後悔の念がアスランを襲った。
キラは、そんな友人の姿を見て次こそサオトメを討とうと決心させた。
※
その日の夜アークエンジェルのブリッジでは、休憩していたバジルール副艦長が交替で戻ってきた。
「代わります」
「ありがとう」
そういうとラミアス艦長が艦長席を立った。
2人とも今見ている現実を信じたくなかった。
※
そこにイザーク大尉とディアッカ大尉が来た。
「ニコル」
「そんなバカな」
やはり2人とも信じられなかった。
※
アスラン大尉は、サオトメに怒りを感じたが今のイージスガンダムでは何もできない。
※
「クソ。
死神め」
「アスラン、キラ」
イザーク大尉とディアッカ大尉は、アスラン大尉とキラ少尉の援護のためビームライフルと対装甲散弾砲でガンダムサイガーを攻撃した。
※
それは、サオトメも気づきビームライフルをメガビームシールドで防ぎ散弾をジャンプして回避した。
「空中戦に対応した機体に陸戦型の機体で対抗できると思うな」
サオトメは、ガンダムサイガーを最大稼動モードに入れた。
しかしガンダムサイガーに何も変化が起きなかった。
「何?」
サオトメは、フルアーマー白兵戦型ガンダムと支援型ガンダムの攻撃を回避しながら機体の原因を分析した。
そして原因を突き止めた。
「俺の反応速度が機体の追従能力を上回っているだと?」
サオトメの反応速度は、ガンダムサイガーの許容反応速度を大きく上回っており機体に大きな負荷がかかっている。
その状態で機体に更なる負荷がかかる最大稼動モードに入れば機体の安全は、保障できなくなってしまう。
そのためALICEが自己判断し最大稼動モードを封印してしまった。
サオトメは、後退信号を揚げた。
そのとき通信が入った。
「後退とは、どういうことなんですか?」
サウス中尉だった。
「ガンダムサイガーを最大稼動モードに入れられない。
1度帰艦して整備を行う」
サオトメが事の経緯を話した。
「了解」
そこで通信が切れた。
サオトメは、帰艦しようとした。
※
それは、イザーク大尉とディッカ大尉も確認できた。
「逃がすか」
175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフルで攻撃しようとしたがユーピテル隊がビーム・マシンガンで射撃援護してきた。
デュエルガンダムもバスターガンダムもバッテリーが底をつきかかけていたため後退せざるおえなかった。
「よせイザーク。
今は、下がるんだ」
ディッカ大尉がイザーク大尉を落ち着かせた。
ディッカ大尉は、ジャンプし対装甲散弾砲を撃ちながら後退した。
「アスラン」
ディッカ大尉がイージスガンダムに通信を入れた。
※
しかしアスラン大尉は、放心状態でその場から動こうとしなかった。
ユーピテル隊も後退したので5人は、アークエンジェルに帰艦した。
※
キラ少尉は、ストライクガンダムをアークエンジェルに着艦させると息を切らした。
※
「戦闘空域を離脱する。
推力最大」
ラミアス艦長は、全機の着艦を確認するとそう命令した。
アークエンジェルは、戦闘空域を離脱して行った。
※
キラ少尉は、ニコル大尉が散った小島を確認した。
そして先の戦闘を思い出していた。
※
サオトメは、ドゴス・ギアに着艦しガンダムサイガーから降りると整備兵の人たちに囲まれた。
「お疲れ様です、少佐」
「遂に1機撃墜しましたね」
整備兵が次々にサオトメを賞賛した。
「ああ」
しかし当のサオトメは、そっけなかった。
「隠密型ガンダムですよね?」
「ガンダムなんて大物ですね」
「向かうところ敵なしですね」
「盛り上がっているところ申し訳ないのだが」
サオトメが咳払いをしそう切り出した。
整備兵は、皆一瞬で黙った。
「ガンダムサイガーの状態で整備班長と話がしたい。
整備班長は、どこにいるかな?」
サオトメが整備兵に質問した。
「申し訳ございません。
こちらです」
整備兵の1人が敬礼し謝罪するとサオトメを案内した。
※
ドゴス・ギアのブリッジでは、ブライアン艦長が必死にこれまでアーガマもどきと何回戦闘を行ってきたが思い出そうとしていたが思い出せなかった。
「ベルナルド少尉、これまで何回われわれはアーガマもどきと何回戦闘を行ってきた?」
ベルナルド少尉は、完全に予想外な質問に一瞬答えられなかった。
「確か8回かと思われます」
ベルナルド少尉は、自分の記憶を頼りに答えた。
「8回か。
8回目の戦闘でやっとモビルスーツ1機をわれわれは、撃墜できたのか」
ブライアン艦長の言葉にベルナルド少尉は、気づいた。
それほどまで敵を疲弊させなければモビルスーツを撃墜できないにもかかわらずどうやって戦艦を沈めることができようか。
すなわちもはや手遅れだということだ。
※
アークエンジェルの更衣室では、イザーク大尉が自分のロッカーを殴っていた。
その両端では、ディアッカ大尉とアスラン大尉が軍服に着替えていた。
イザーク大尉の殴りは、収まらずロッカーを蹴るとロッカーのドアが開いた。
自分の軍服を見てニコル大尉のことを思い出し一瞬われに返った。
「イザーク」
いい加減とめるべきと思ったディアッカ大尉がイザーク大尉を制止した。
「何故こんなところであいつが死ななければならない」
イザーク大尉が今度は、ディアッカ大尉に突っかかろうとしていた。
そのときとうとう頭にきたアスラン大尉がイザーク大尉の胸倉をつかんだ。
「言いたければ言えばいいだろ。
俺のせいだと。
俺を助けようとしたせいで死んだと」
イザーク大尉がアスラン大尉の左腕に手をかけた。
その目には、うっすら涙が浮かんでいた。
「イザークも止めろ。
ここでお前らがやり合ったってしょうがないだろ」
ディアッカ大尉は、そういうと2人を引き離した。
「俺達が討たなきゃならないのは、死神だ」
ディアッカ大尉が2人に自分たちの討つべき対象を言った。
「そんなこと分かってる。
ミゲル中尉もあいつにやられた。
俺も傷を貰った。
次は、必ずあいつを討つ」
そうはき捨てるように言うと更衣室を出て行った。
「イザーク」
ディアッカ大尉がイザーク大尉を追った。
2人と入れ違いにキラが入ってきた。
アスランは、無視してニコル大尉のロッカーを開け軍服を手に取った。
すると軍服のポケットから楽譜が落ちキラの目の前に落ちた。
キラもかがんでそれを見た。
「『前奏曲、コラールとフーガ』だ。
アラスカに無事着いた折演奏するはずだった曲だ。
ニコルは、この曲が一番好きで」
アスランは、そこまで説明すると泣き出してしまった。
アスランは、ニコルが前に言ったように前のコンサートでは寝てしまっていた。
こんなことならちゃんと聞くべきだったと後悔の念がアスランを襲った。
キラは、そんな友人の姿を見て次こそサオトメを討とうと決心させた。
※
その日の夜アークエンジェルのブリッジでは、休憩していたバジルール副艦長が交替で戻ってきた。
「代わります」
「ありがとう」
そういうとラミアス艦長が艦長席を立った。
作品名:機動戦士ガンダムRS 第28話 閃光の刻 作家名:久世秀一