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たままはなま
たままはなま
novelistID. 47362
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Again 1 ( Heartbeat 2続編)

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そんな幾つかの、喪失してしまったり、曖昧な記憶がある事が分かってきた。
どうも、総じて学校に関わる記憶に問題が起こっているらしい。
その記憶障害の程度は、どのくらいに学校との関係が深い事柄かには関係しないようで、
少しでも学校と関わりがあれば現れるようだった。
最も問題なのは、私と坊っちゃんの関係を覚えていない事だ。
ほぼ私の家に住んでいるというのを忘れている事実から危惧してはいたけれど、
実際にすっかり覚えていないと突きつけられるのは辛い。
思えば、院長の仕事の都合によって私が彼を預かっているだけの関係から、
今の様な親密な間柄になったのは、坊っちゃんがウェストン校に上がって後の事で、
坊っちゃんの気持ちを確かめた日は、学校から帰宅し、
私の家に向かうところだったのである。
学校での恐怖の体験からだろうと思われる学校に関連のある記憶の混乱が、
事件に直接に関係する事だけでなく、
こんな風に些細な関わりの事にまで発現しようとは、あまりに理不尽な事態であり、
私はただ驚愕する以外になかった。
アンジェリーナ院長が当直の時や出張の時に私の家に預けられる事を覚えていても、
ただ、それだけの関係であるとしか現在の坊っちゃんは認識していないのだ。
「何かの切掛けで思い出してくれればいいのだけど・・・。」
院長は現実的な人なので、変に希望を持たせるような言い方はしない。
私には、その方が有難かった。
「私も出来る限りの事をしてみます。」
そう答えたが、何をどうすればいいのか、
この時の私には何の考えも浮かんではいなかった。



To be continued