りんはるりん詰め合わせ
おみくじ
神社の境内に凛と遙はいた。
遙は凛に言う。
「ここでおみくじをひいたんだ」
「へえ」
軽く相づちを打った凛に、遙はそのおみくじを見せた。
凛はおみくじの内容に眼をさっと走らせた。
「半吉? 微妙だな。半分が吉で、残り半分はなんだ」
「優しさらしい」
「いや、それは違うだろ」
「……半吉でも、俺は気に入っている」
「まあ、持ち歩いてるぐらいだからな」
「待ち人来たる、と書いてあるだろう」
「ああ」
たしかにそう書いてあるので、凛はうなずいた。
遙は一瞬黙ったあと、口を開く。
「俺の待ち人はおまえだった」
落ち着いた、しかし強い声で、そう告げた。
凛は眼を大きく開いた。
作品名:りんはるりん詰め合わせ 作家名:hujio