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黄金の太陽THE LEGEND OF SOL 11

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「心配すんなって、フォレアはきっちりオレ達が守るからさ。魔物にも男にも指一本触れさせねえよ、もちろんオレも手を出さねえから安心しなって!」
 シンらしい冗談を交えてフォイアーを安心させようとした。しかし、彼の言葉に引っかかる所があった。
「貴様、フォレアをそんな目で見ておったのか!?」
 父親のような存在でもあるフォイアーは孫娘を異性として見る者に容赦なかった。
「落ちつけよ、別に興味ねえから」
 シンは苦笑した。しかし、この発言もフォイアーの逆鱗に触れた。
「興味がないだと、貴様フォレアが美しくないとでも言うのか!?」
「だから落ち着けって、可愛いと思うから…」
「貴様、やっぱりフォレアに手を出すつもりだな!?」
「どうすりゃいいんだよ…」
 このような調子でフォイアーはシンを小一時間責め続けた。他の者のフォローでその場を離れ、ようやくマグマロックへ出発することになった。
「ねえちょっと」
 シバがシンに声をかけた。
「あぁ、何だ?」
「本当にフォレアに興味ないの?」
「何だお前まで、んなもんねえよ」
 シンはめんどくさそうに手を振って答えた。シバは少し考えて更に問い詰めた。
「もしかして女に興味ないとか?」
「ぶっ!?」
 突然の思いがけない質問にシンは吹き出した。
「いきなり何を言い出すんだよお前は!」
「あなた結構女みたいな外見だし、もしかして…」
 男が好きなの、シバは言った。
「なわけねえだろ、このバカ!」
 シンは小突いた。
「いったいわね!何も叩かなくてもいいでしょ」
 シンとシバは争い始めた。最早おなじみの事である。二人の様子見ながら、ガルシアは溜め息をついた。
 ふとガルシアはエナジーの気配を感じその方向を振り向いた。
 見るとジャスミンがエナジーを出していた。エナジーで手のひらに炎を上げており、その火力は見る見るうちに強くなっていく。
「どうしたんだジャスミン、何でもないのにそんなにエナジーを使って?」
 ガルシアは訊ねた。
「兄さん、何だかおかしい、こうやってエナジーを出してないと力が溢れそう…」
 ジャスミンは拳を握り締めて火の放出を止めた。
「マグマロックに近づくごとに力が強くなってる気がする…」
「マグマロックに?」
 マグマロックは火のエレメンタルロックであり、火のエナジストのジャスミンはマグマロックの力で自身に秘められたエナジーを引き出されていたのである。
 さらに妙なことが起きた。突然ガルシアは振動を感じた。それはガルシアの物入れから伝わってくる。確かめてみると、ネクロノミコンによるものだと分かった。その振動はマグマロックに近づくごとに強くなっていく。
--マグマロックの力に反応しているのか…?--
 そのマグマロックへ、ガルシア達は間もなくたどり着こうとしていた。