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こらぼでほすと 風邪6

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「いや、あれはクセだから、やらないほうが難しいですよ、キラさん。」
「なんで、あれでノンケかなあ。」
「鷹さん、まだ、あれ、序の口だぞ? 俺の精神的被害は、こんなもんじゃない。」
「ねぇ、ムウ。あーん。」
 いそいそと女房が、あーんしてくれたものを鷹は、うっかり口にした。もちろん、マトモではない。鷹も、うぐっとおかしな声をあげてビールで流し込んでいる。
「闇鍋餃子って盛り上がりますねー悟浄。今度から、正月のも、これをやりましょうか? 」
「いや、やらないでください、女王様。俺、悶絶して使い物にならなくなりそーだ。」
 ぎゃあぎゃあと騒がしい餃子パーティーは、かなり盛り上がり深夜近い時間まで続いたが、途中で、寺の女房は間男に抱えられて退場させられていた。え? と、女房は驚いているが、そんなものはスルーされる。
「間男ストップだ、ママニャン。そろそろ、湿布変えてクスリ飲め。」
 ハイネが軽い安定剤を追加でもらってきた。それを飲ませて、ぐっすり寝かせておけば体調も落ち着く。ハイネの後からレイが水を運んでいるし、その後からリジェネもついてきている。ママニャン専用抱き枕だから、ふたりは、このまま一緒に寝るつもりだ。
「リジェネ、おまえ、抱き枕な? ママニャンと同じ布団に入れ。レイ、おまえ、しばらく監視してろ。」
 素早く湿布を取り替えて、ハイネが指示を出す。これだけ賑やかにして、ついでに抱き枕があれば、落ち込むことはない。
「俺は、このまま寝るから、ハイネは戻ってくれ。」
「おう、頼んだぜ? レイ。」
 いつもよりは食事を口にしていたので、それだけでも安堵する。食べてくれれば回復も早い。さすが、マリューさんだなあ、と、レイも思い出して笑う。とにかく、派手に騒いでちょうだいね、と、マリューから年少組に指示が出ていたのだ。確かに、あんなに賑やかにしていれば、ママだって気分が軽くなる。大丈夫ですか? と、顔色を伺っているぐらいでは、ママを落ち着かせるのは難しいから、逆に賑やかに雰囲気で、気分を盛り上げさせるなんて大人な戦法だ。まだまだ修行が足りないな、と、内心で苦笑してママに水とクスリを飲ませた。リジェネが、さっさとパジャマに着替えてママの布団に入る。ママも寝て、と、ぐいぐいと腕を引っ張っている。クスリは即効性の催眠剤も含んでいるから、ママは、あっという間に目を閉じる。無意識にリジェネの身体を引き寄せて腕枕をしているので、レイも頬が緩んだ。五年前の精神的に不安定だった刹那は、こうやって寝ていた。生きているのだと互いに知るために、そして、体温を分け合える信頼関係があることを互いに感じるために、この行為はある。今のリジェネにも効果的であるだろう。


作品名:こらぼでほすと 風邪6 作家名:篠義