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Wizard//Magica Infinity −6−

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6月20日、木曜日。目覚めの悪い朝を迎えた。
あの日以来、俺は仮病と嘘をつき学校を休学していた。
別に良いじゃないか。
所詮は全て作り物の世界なのだから。
昨日は一日中ベッドで横になり考え事をしていた。
この世界はコヨミが作った夢…虚構世界。
なら現実の俺は?
俺は既に死んでいる…じゃあ夢から覚めた時、俺はどうなる?

色々な思考が頭の中を過ぎっていた。

「………俺、どうなるんだろう」

今日、探検部の皆でタイムカプセルを埋めに行く日だ。
その時、俺は決断をしなければならない。

この世界でこれからも夢を見続けるか。
この世界を出て本当の現実を受け入れるか。

俺は、どっちを選べば良いのだろう。


そんな時、部屋のドアからノックが聞こえてきた。
−ハルト、起きているかい?−
「ごめんおっちゃん、俺今日も学校休むわ」

…そうだ、この世界が作られたものなら、おっちゃんも…

「なぁおっちゃん、おっちゃんもさ、『作られた存在』なの?」
−なに馬鹿なこといっているんだ?ハルト。…全く、本当に熱でもあるみたいだな−
「あぁ…ごめん」

ドアの向こうから何の変哲もない答えがかえってくる。
おっちゃんは、解ってないんだ。
それもそうか…全てはコヨミがこの世界を支配している。
全てはコヨミの思い通り。

俺はからっぽの頭で机の椅子に座る。机にはA4サイズのノートが一冊。
表紙には予言日記と書かれている。

「そういえば、今日これを埋めるんだったよな」

表紙を開き、中をペラペラと流し読みする。
目の前に広がったのは悩みに悩んで長々と書かれた文章。
俺が望んだ日常の風景が文章となって刻まれていた。

「約束は…守らなくちゃな」


作品名:Wizard//Magica Infinity −6− 作家名:a-o-w