二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

カップル限定って色々ギリィッてなるよねって話

INDEX|3ページ/3ページ|

前のページ
 

 ……昨日のお試し無料券も福引か?
 三枚の中でピンポイントに一番良いチケットをくれたのか……。
 いや、それ期限はどうなっているんだ。昨日のアレは昨日限定だったが、それらもそうなら使えないぞ。
「お?今月いっぱい使えるってよ!!」
 流石お試し無料券は格が違った。
「行こーぜ、相棒!!お!!」
 笑顔で燃堂が言ってくる。
 海藤も仕方無いな、とか言いながら内心嬉しそうだ。というか浮かれた心の声が丸聞こえである。
 だから目立つんだって。下手したら通報されるぞわかってんの?
「楽しみだなー、コーヒーゼリー!!な、相棒!!」
 ………仕方無い。
 もう好奇の視線はどうしようもないし、こいつらといるだけで目立つのは今更の事だ。
 割引券があるのだから、アレのせいかと思わせられれば周囲の視線や思考も多少は落ち着くだろう。
 ただ騒ぎになると数々のキャンペーンを店側がやめてしまう恐れがあるからな……そこは注意しなければ。
 それにしても、本当に恐ろしい男だ、燃堂力………。
 結局コイツの望み通りに事が運んでしまっているじゃないか。
 全く、超能力者も形無しだな。
 それでも、それも悪くないと思ってしまうのは。
 ……いや、割引券とか持ってるせいだな、うん。
「しかしいつもはラーメンラーメンうるさいくせに、コレとはな……。流石に飽きたか?」
「お?ラーメンはうめーだろ?お?けどたまにはな!!相棒もこーいうの好きだろ?お?」
 邪気も悪意も無く笑顔で図星を突くな。
 ……まぁ、嫌いじゃない。
 無言で頷く僕に、だろー?と得意気に燃堂。
 全く、コイツは本当に……。
 僕は溜息を吐いて、楠子だったらコイツもこんなグイグイ来ないんだろうな、と考えて。
 何だか複雑な気持ちになりつつ、その原因を突き止める事を放棄し、目を閉じた。





 追記として。
 限定コーヒーゼリーは食べられなかったものの、普通にメニューに載っているコーヒーゼリーは食べられた。
 やはり不要に注目されたし相変わらず燃堂と海藤は騒がしかったが。
 ……まぁ、たまにはこういうのも悪くはない。