Wizard//Magica Infinity −7−
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「ぐすっ…ひぐっ…」
ここは病院。
廊下では一人の女の子が泣いていた。
そう…幼い頃の私だ。
その頃から私の身体は重い病気に犯され、過酷を遥かに通り越した検査や治療を強要されてきた私は全てが嫌になり、ただ一人、廊下の椅子に座り、泣き続けていた。
「うぅぅ…もうやだよぉ…嫌だよ…おうちに帰りたいよぉ…」
私の前を通りすぎる看護師や医師、患者達は何事かと一度私に振り返るがそのまま何事も無かったかのように無視していく。
だけど…。
一人だけ…
そう、一人だけ−−−
−どうしたの?−
「ぐすっ…うぅぅ…」
泣きじゃくる私に一人の男の…一つの光が差し伸べられた。
−どうして泣いてるの?−
「うぅっ…うっ…」
−君の名前は?−
「ぐすっ…ほむ…らぁ…」
−ほむ?えっと、上の名前は?−
「ほむ…ほむ…ら」
−ほむほむ?…変な名前−
「うぅぅ…違うよぉ…」
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作品名:Wizard//Magica Infinity −7− 作家名:a-o-w