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宇宙戦艦ヤマトのその後 2

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古代は軍の建物を出ると横にある中央病院の建物を見た

東の8階のC棟…


部屋の灯りは消えていたがやはりせめて姿だけでも、と思って中央病院の裏口から入り階段でユキの病室のある8階まで一気に上った

足音をたてないようにそっと目的のC棟にたどり着くとユキの病室へそっと入った。入口で確認するとまだ他に入室した人はなくユキだけしか入っていない状態だった

  (まるでストーカーだな)

そう思いながら古代はそっとカーテンを開く。病室内は真っ暗にならないように足もとに小さく間接照明が点っていた

寝顔は見えないが眠っているのだろう規則正しい寝息が聞こえる。古代はそれを聞くと安心したかのようにカーテンを元に戻し再び足音をたてないように元来た道を戻って軍の用意してくれた部屋に帰って行った

古代が寮に戻るとヤマトの乗組員がロビーに集まっていて顔を見ると“おつかれさん!”と声をかけて来た

  「戦闘班長、夜メシ食べたか?まだだったら一緒にどうだ?」

加藤三郎が声をかけて来た

  「お前、まだ喰ってないのか?」

古代がうなずきながらそう聞くと

  「いや、実家に行ってたんだけどやかましくてさぁそれに配給なのに大喰いが一人増える
   と苦情が来るって言われてそうそうに寮に退散して来たわけ。ここの方が思いきりメシ
   喰えるし…」

そこまで言うと加藤はしまった、という顔をしたが

  「いいよ気を使うなってお前達より俺は先に兄さんに会ってるんだ。帰ってこっちが悪かった
   なって思ってたよ。みんな家族の消息も分からない状態だったのに俺だけ浮かれてるよう
   で…まぁ…お先に、って感じかな。」

それを聞くと加藤は

  「なぁんだ、そうだよな。ついでに艦長室で酒飲んでたしな!そう言えば真田さんも一緒に
   飲んでたよな!ハハハ!そうだ、そうだ。おまえずるいぞ!」

そう言ってもとからぼさぼさの古代の頭をさらにぐしゃぐしゃにした時加藤は誰かに頭を掴まれた。

  「何だ…」

“よぉ”といいながら振り向こうとた瞬間動きが止まってしまった。その真田が加藤の頭を掴んでいたからだった

  「艦長室で飲んだぞ?悪いか?あれは艦長命令だ。」

不敵の笑いに加藤が凍りつくと

  「ははは、真田さんは食事しましたか?」

古代が笑いながら話しかけたので加藤の頭を離すと

  「あぁ食べたがコーヒーでも、と思って食堂に行こうと思ったんだ。」

真田がそう言ったので古代は食事に加藤と行くところだったんです、と言って真田も誘って食堂へ向かった

食堂では加藤の家族が話してくれたこの一年の話を聞いた。食糧事情は悪く他の大陸とはほとんど連絡が取れず自分の国を守ることだけで精一杯だった。遊星爆弾が落ちなくなっても放射能汚染は止まらずいつ白血病を患うか分からずその上デマも流れどの情報を信じていいか分からない状態だったそうだ。

ヤマトから連絡が入ったニュースも実際は本当か信じられなかったという。

やがて他の衛星基地から送られてくるヤマトの映像を見てあともう少しで救われると心底思ったと言っていた。


食糧事情もよほどヤマトの方が良かったらしい。ヤマトが飛び立つために日本だけでなく地球の各国が援助を申し出てくれてエネルギーから食糧までたくさん出してくれた。そのおかげでヤマトは何とか食料が底を尽くことなく航海することが出来たといっても過言ではないだろう。
食材の提供ができない国はエネルギーの提供があったり宇宙服の提供があったりとそれぞれだった

  「家族の顔を見たら本当に俺たちはやったんだ、って実感しましたね。それと共にヤマトの
   みんなが家族以上に見えちゃって…ヤマトは降りたけどここに来ればみんながいるって
   思って…」(加藤)
  「…でここに来たってわけか。」(真田)
  「確かに大喰いは認めますよ。再会した時はそれこそ感動ものでしたが今朝からはもうやっ
   かい者扱いですよ。一人っ子だと大事に扱ってくれるんでしょうがね…」

加藤がとても残念そうに言うので古代と真田は大笑いしてしまった





  
作品名:宇宙戦艦ヤマトのその後 2 作家名:kei