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宇宙戦艦ヤマトのその後 5

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  「ユキ!」

古代はユキを抱き上げようとしたが足にバーベルが引っかかって抱き上げられない。その間もユキは意識が戻らずぐったりしている。真田が持っていた工具でバンドを切ってくれたのでトランクから助け出すと“ユキ!”と何度も呼びながら島のエアカーにユキを運んだ

  「ユキ!ユキ!目を開けてくれ!ユキ!」

古代が叫びながらユキの肩をゆするが微動だにしない。見かねた真田が

  「古代、待て…」

そう言うと反対側のドアからユキの首のあたりを指で探った

  「…大丈夫だ、古代。脈はある。多分麻酔成分を含んだ薬を毛布にしみこませていたんだ
   ろう…トランクの中から薬品の匂いがした。岡本がユキに危害を加える事は極めて考え
   にくい。古代、来てるジャケットでもユキにかけて冷えないようにしてやれ。」

古代は自分がパニックに陥っていたことに気付き羽織っていたジャケットをそっとユキにかけた

ユキの救出劇は一瞬の事だった。コンビニにいた客もそこで何かが起きたのがわからないほどだった。古代と真田は島の車に乗り岡本のエアカーのそばに南部と相原を待機させた

運よくコンビニのレジが混み合っていて岡本が出てくるまで時間がかかった。少しイライラした様子で岡本がコンビニから出てきてエアカーに戻ってきた

南部は島のエアカーを見ると古代がOKサインを出していた。一応岡本本人か確認したのだ。
そして岡本はユキの様子を出発前に確認しようとしたのかもう一度トランクを開けた…その瞬間

  「誰だ!誰が俺のユキちゃんをさらった?(隣の車を蹴って)この車の中にいるのか?
   (更に蹴り続けて)出せ!森雪を出せ!」

岡本はドアを蹴りドアのオープンボタンを殴りながら叫び続け反対の隣の車にも同じことをした
周りの人間は何が起きたかと人が集まり始めてしまったので早く収集させなくては、と思い南部は岡本に話しかけた

  「ユキさんはお預かりしました。」

南部らしい上品なしゃべり方だったが体から戦闘オーラ全開で周りのギャラリーは声も発せず見守るだけだった。南部の隣には相原が立っている

  「…お前古代じゃないな?おい、森雪をどこへ連れて行った!あれは俺の女だ!返せ!
   返さないと…お前ら二人…めちゃくちゃにしてやる!」

そう言って南部と相原から目をそらさないまま左手でポケットから何やらケースを取り出すとその中からメスを2本取り出した

  「せっかく今晩…ユキちゃんと愉しもうと思ってたのに…それをお前たちが台無しにした…
   森雪を…返せ!!!」

そう言った瞬間に岡本はメスを二人に向かって投げた。ギャラリーが“キャー”と叫んだ瞬間そのメスは南部のコスモガンに撃ち落とされた…と同時に岡本の背後に回っていた太田がさらにメスを投げようとしていた腕をつかみ柔道の寝技をかけるようにねじ伏せていた

  「太田君、おみごと!さすが訓練学校柔道選手権世界大会の準優勝選手だな」

南部がそう言いながら岡本に近づくと落ちてるメスをピタピタを岡本のほほに当てて

  「危ないなぁ…コレは手術室で使うものでしょう?投げるのはダーツ。いつも持ち歩いてる
   の?拉致と銃刀法違反…で婦女暴行未遂?やばいねぇ…医師免許はく奪は免れない
   と思うよ?あ、言い忘れたけど俺ね古代の同僚。覚えておきなよ。もし出所してユキさん
   狙おうとしても絶対無理だって。古代だけじゃないから…そうそう、大事な事言っておか
   ないとね。ユキさんはモノじゃないから誰のものでもないんだ。そして残念なことにアンタ
   の恋人でもなんでもないからね。ユキさんは古代と付き合ってるの。大きな誤解だよ。」

太田が岡本をねじ伏せた時島がナゴヤポリスに連絡したのでサイレンの音が近付いてきた

  「ほら、お迎えが来たよ。アンタのせいで俺たちの大事な休暇が台無しだ。しばらくナゴヤ
   滞在になっちゃった。」

わらわらと警官がやってきて岡本を連れ去ると証拠のメスとエアカーをおさえ島のエアカーに保護されたユキを確認し救急車を要請して現場検証が始まった。ユキは救急車に移され薬の成分を確認するために毛布も密閉容器に入れられて運ばれた。古代と島がユキに付添い真田と南部、相原と太田が現地に残った



作品名:宇宙戦艦ヤマトのその後 5 作家名:kei