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yamato… 古代とユキ 4

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発表Ⅱ



  「気持ちよかったぁ…」

ユキは買った服を着ずにバスローブをはおって出てきた。

  「あれ?着替えは?」

進はユキのバスローブ姿にドキドキしながらそれを感じさせないようつとめて
普通の会話をした

  「髪の毛タオルドライする間濡れちゃうから…」

少し恥じらう姿がまたたまらないがそこで男を見せるわけにもいかないので

  「もう、買いに行けないもんな。…はい、お水」

進はそう言ってユキにペットボトルのキャップを外したものを渡した

  「ありがとう。」

そっと手に取るユキのしぐさがやけに女っぽくてそのまま手を取りたい衝動に
かられたがそこはぐっと我慢した。

  (やべぇ…ちょっと寝ようって思ったけど目が冴えちゃって…)

  「おいしい。」

そういいながら進の気持ちも知らずユキはソファーに座った

  「まだ6時なのよね。少し寝る?」

勝手知ったるこの部屋はベッドも二つある。

  「うん、普通出勤だろ?ここからなら近いし11時半に出たって40分には
   着くからな。」

視線を合わせないように話す進。

  「そしたら3時間半は寝られるわね。シャワーで目が冴えちゃったけど
   ヤマトの乗組員はすぐ寝られることも大事だから…すぐ寝られるわよね」

ユキはそう言うとペットボトルをテーブルに置いて立ち上がり洗面所へ向かった。

そこへ進の携帯がメールを受信した

  「南部か」

そう言いながらメールを開くと

  〈大丈夫か?うまくヤれたか?〉

と一行だけ入っていた。進は見られちゃまずいと思い速攻削除したがすぐに
返事を送った

  〈〈なにバカなこと言ってんだよ!なんもしちゃぁいねぇって!〉〉

メールの向こうに男数人がニヤニヤしながら返事を待ってることなど全く予知し
ていない。
早朝だと言うのにすぐ返事が来た

  〈まったく…なんどもお膳立てしてあげてるのに…〉
  〈〈頼んでねぇって!〉〉

洗面所からはドライヤーの音がしている

  〈まぁ出勤までお時間ありますから…ごゆっくり。後ユキさんにその部屋
   一週間とってあるので寮に戻りにくかったらぜひ使ってください、とそう
   お伝えください。〉
  〈〈わかった、伝えるよ。ありがとう〉〉

ちょうどドライヤーの音が切れた。携帯を見てる進を見て

  「軍から?緊急連絡?」

進の横に座るとき一瞬秘書の目になったが

  「南部。寮が大変だと思うから一週間この部屋つかってくださいってさ。」
  「一週間も?悪いわ。」
  「まぁ2,3日使う分にはいいんじゃないか?大崎ってヤツも気になるし…
   あいつも俺らの事知ったはずだから…それで諦めてくれればいいけど」

進は小さくため息をついた

  (二週間後に俺は行ってしまう。ユキはひとりで大丈夫だろうか…)

  「私なら大丈夫よ。」

進の心を見透かすようにユキが言った。

  「真田さんもいるし…幕さんもいるわ。寮はステーションからダイレクトだし
   男性入れないし…ね?遅くなって人が少ない時はタクシーで帰るわ。」

ユキはそういいながら時計を見て立ち上がった

  「二度寝しようって言ってたのよね。」

進はそう言いながら少し伸びた髪をそっと束ねるしぐさをするユキの色っぽさ
をじっと見つめた

  (キレイだよなぁ…すらっとした長い脚、すっと伸びる腕細くて長い首…)

気付くと進も立ち上がってぎゅっと強く抱きしめていた

  「こだ…」

まだしっとり内側に湿り気を帯びてる髪の香り…シャンプーの香りがほのかに
残っている

  (ユキは俺のものだ…)

ふつふつとユキに対する男としての部分が強くなる

  (誰にも渡さない…誰にも触れさせたくない!)








いつもは優しいキスしかしなかった進が息をするのを忘れそうなキスをしてきた

ユキは驚いて進の腕の中から逃れようとしたが鍛えられた進の力にかなうはず
もない。

  (…怖い…古代くんなの?…怖い…!)

ユキは岡本との行為を思い出さずにいられない

  (ユキ、相手は古代君なの。岡本さんじゃない…)

そう信じさせるがやはり怖いものは怖い。

進はユキの唇を塞ぐようにキスをしたまま荒々しくソファーに倒れこんだ

  「…ユキ…」

ふと進がユキから離れた。ユキはソファーに倒れこんだまま息を殺している

  「ゴメン、怖がらせるつもりはないんだ。」

そう言ってユキの手を取ってソファーに座らせると先ほどと違いそっと肩を
抱いた

  「ただ、ユキを誰にも見せたくないって、俺だけのユキにしたかった…」

進の正直な告白にユキは何も言えず不安から解放されたせいか涙が
流れてきた















作品名:yamato… 古代とユキ 4 作家名:kei