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永遠に…の傷跡 7

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ユキの戦いⅥ


進のオーラがまた再びモードになっていた。

  「…じゃぁ…ユキは俺のせいで…」

進が立ち上がると真田が進の腕をつかみ

  「古代、お前のせいじゃない。あくまで織田の本人のせいだ。推測の域を出てないが…
   だが今お前が織田と話したって…しらばっくれられるだけに決まってるだろう。
   織田はきっとここを突き止めてくる。で、行動を起こすはずだ…いくらシークレットで
   この部屋を使っていても軍属の病院だ。調べればすぐわかる。いいか、お前はユキに
   ずっと付いていろ。それが無理な時は俺でもいい、誰でもいいから一人絶対ここに
   いさせろ。」 
  「…わかりました…」
  「大丈夫だ。この話…島と相原には…」(真田)
  「今朝早い時点で…島は今日どうしても次郎君と約束があって…夜顔を出すって
   言ってました。相原は佐藤さんと話を済ませ次第こっちに来るって…」(南部)
  「よし、分かった。…織田の情報がもう少しほしいな。織田と息子の情報が…」(真田)
  「真田さん、世間って狭いんですよ。山崎さんのご子息が織田の息子と同じ会社勤め
   なんです。ここは一つ山崎さんを頼ってみては…」(南部)
  「調べが速いな…じゃぁもう山崎さんに頼んでるんだろう?」(真田)
  「事後報告になりすみません。」(南部)

真田はさすがだな、と思いつつも

  「真田さん、織田が動く前に何とかしないと…ですよね?」(太田)
  「そうだな…織田がメインクルーの動きを探ってることは確かだろう。で、毎日ここに
   出入りしてるのがわかりユキが入院してるのがわかったらそれこそ何書かれるか
   わからん。ここに入るのに身分証明書提示してないな?」(真田)
  「「してません…けど?」」(太田、南部)
  「?」(進)
  「古代には悪いがユキが妊娠してる、とか書かれたらどうする?間違いだってわかって
   いても活字やメディアが相手じゃとても太刀打ちできん。」(真田)
  「じゃぁどこか別の場所にユキさんを移さないと…と言っても…いい場所が…」(太田)
  「とりあえずユキの体調が一番だからな。で、古代、出来るだけここを出ないように。
   お前が出入りするのが一番ヤバそうだ。艦内服や軍の制服で出入りしてるヤツは
   いないからもうしばらくは大丈夫だろう。」(真田)
  「真田さん、保養地にいい場所ありますよ。何なら専属の医師も付けます。父に相談
   すれば南部で所有してるジェットだって借りれますよ。なんなら全員で飛びますか?
   山崎さんは特別にご家族でご招待しましょうか。」(南部)
  「そうだな、でもオヤジさん頼ってお前それと引き換えに家業継げ、なんて言われな
  いか?」(真田)
  「ははは、家業継げ、とは言われないと思いますが何かっちゃぁいろいろ…使われる
   でしょうね。」(南部)
  「たとえば?」(太田)
  「大物政治家のパーティー。地球にいると親父の代わりに行かされる。」(南部)
  「じゃぁ燕尾服とか着るの?」(太田)
  「それはさすがに…タキシードはしょうがないから着るけど…あぁ真田さん、うちで
   営業してるホテルがありますがそこのスイートが今ずっと空いてます。まぁこんな
   時なので重要人物がここに来る予定がないのも当然でして…そこ大丈夫ですよ
   ちょっとトウキョウシティーの中心から少し外れたところがあります。ちょっと待って
   ください。」(南部)

そう言って南部は携帯で電話をした

作品名:永遠に…の傷跡 7 作家名:kei