永遠に…の傷跡 7
「あぁ親父?俺、今話して大丈夫?……すぐ終わる。忙しいところ悪いんだけど
トウキョウシティーのちょっと外れ…そう、そこのスイート訳ありで軍に数日無料
解放してくれないかな。入院患者がいるんだけど…そう。で、入院器材とかベッド
とか…用意…そう、えっとね…(ユキのベッドサイドの機材を確かめて)………そう
そう…型番が……だね。それと…そう、酸素も。じゃぁ大丈夫だ。まだ担当医に
相談してないんだけどね。…あ、出来れば。了解、では移動する日が決まったら…
あ、決定だと思うから準備進めて…はい、………でもこれが落ち着かないとダメ
なんですよ。分かりました。地球にいるようにしますよ。忙しいんでしょ?切りますよ。」
南部は携帯をポケットにしまうと
「OKです。スイート取れました。病院で使ってるのと同じベッドと機材を南部系列の
病院からすぐ運び入れる手配してくれるって。で、担当医がいない時すぐ対処できる
ようすぐ近くの病院の院長とすぐつながるようインフォつけてくれるって。だから担当医
にお願いしてカルテを持ってくるようにしてくれってさ。移動日は受け入れ態勢を
整えたいから必ず連絡するようにって。
あ、真田さん、さっき俺、了解って言いましたよね。えっと、織田ですがやはり連絡が
ヤマト到着した翌日…昨日ですね、部下の吉原の名前で連絡来たそうです。私と
連絡取りたがってるみたいですね。真田さん、私を泳がせてみませんか?
証拠つかんできますよ。」
「南部、大丈夫か?」(真田)
「全然大丈夫ですよ。ちょっと考えがあるんです。向こうの意図も見えますし…」
全員意味がわからなかったが
「われわれの団結力を信じましょう。もし私が何を言っても気にしないでくださいね。
私は泳ぎますので…」(南部)
丁度そこへノックの音がして相原が入ってきた
「お疲れさん。」(真田)
「ユキさんは?」(相原)
「さっき寝たところだ。しばらく起きないだろう」(古代)
「南部?話したのか?」(相原)
「そう、報告済んで…親父から織田と接触して来たって連絡あったからちょっと俺、
泳いでみるんだ。」(南部)
「そうか…結構織田さんはヤバそうだ。くれぐれも気をつけて…」(相原)
「…わかったよ。注意するよ…それよりメシ食ったか?南部家のシェフのランチと
太田のビーフシチュー。食べろよ。」(南部)
「ありがとう。いただくよ」(相原)
相原が入ってきて食事を始めたので進は席を立ってユキの左手を握った
「ちょっと…手があったか過ぎる?」
進がユキの首の裏に手をやるとじっとりと汗をかきとても熱かった。進はナースコールを押すと
「熱が上がってきています。お願いします」
と叫んだ。真田、南部、太田、相原も一斉に立ち上がった