永遠に…の傷跡 7
ユキの熱は85度ちょうどまで下がっていた。点滴もつなぎ酸素吸入器を当ててしばらく様子を見ていたが危なさそうな気配がなかった
進はユキの左手を包むように握ったまま離さなかった。南部と太田が奥にあるミニキッチンで昼間の料理を温め始めたようでいい香りが部屋中にしてきた
「古代、食べないとお前も倒れるぞ」
真田が進の横に来て言った
「……ユキはいったい何日口から物を入れてないんでしょう…ヤマトが帰ってきてもう
3日…この三日間はずっと点滴…その前に二日間アメリカへ…真田さん、ユキが
かわいそうでしょうがないんです。」
進は涙をいっぱい目に溜めていた
「…古代…」
「ユキは…やっと自分を許せるようになったのに…体が付いてこないなんて…そんなの
おかしいじゃないですか…俺が付いていながら…力になれない…」
「そんなことないぞ。ユキはお前がいるからきっと頑張ってるんだ。おまえがそんなで
どうする?辛いだろうが…強くなれ、古代…俺がかわってやるから…先にメシ食って…
軽くシャワーでも浴びて来い」
リビングに残ったものだが食事が並べられている。進は素直にユキの左手を真田に預けると立ち上がりリビングへ向かった
「さぁ余り物だけどいただきましょう。」
南部が明るく言うと
「「いただきます」」
そう言って進も口に食べ物を運んだ