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永遠に…の傷跡 12

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  「…仕事は何でも良かった。ところが親父の端末でノアの方舟計画を見ちゃったんだよ。俺は
   参謀の息子なのにリストに入ってなかったんだ。…親父の端末の暗証番号は兄貴の誕生日
   なんだ。優秀な成績を残しつつ戦死して逝った兄貴の…俺は絶対に留守番なんてしたく
   なくて…でも親父にばれるから親父には言えない…そこで担当者の織田さん…同じ防衛
   軍なかまで何度か家にも来たことがある人にお願いすることにしたんだ。
   織田さんは俺が艦載機、戦艦の図面を書く事が出来ることを知ると織田さんの下で働く事を
   条件にリストに乗せてくれることを約束してくれた。俺はそれからヤマトを方舟計画遂行の
   為来る日も来る日も図面に向かって織田さんの言うとおりに仕上げた。もう少しだったんだ…
   地球を脱出する日は…間近だったんだ…でも状況が変わった。沖田さんの持ち帰った
   通信カプセルですべて白紙になって…真田の意見が通り無能な俺はまた待機組になった
   織田さんもこの艦で…ヤマトで息子が結婚するのをとても喜んでいた…山崎、教えてやろう
   織田さんの息子は森雪が好きだったんだよ。うんと小さい時からずっと好きだったんだ。
   だから織田の息子と森さんの部屋は隣同士にしていつでも行き来出来るよう、部屋もそれなり
   の仲になったら壁を取り外せるようにちょっと手を加えた…。お前たち半分以上わかってる
   んだろう?俺と織田がつながってるってよ!」(中島)

中島はかなり興奮してる様子でそう語った

  「別ルートで織田さんの息子が見合いするって聞いてな、ちょっとひっかかるもんがあって…
   艦長代理と生活班長を別れさせたかったのか?って思ってしまったんだ。やはりそうか
   中島、このこと他に知ってるヤツはいないのか?」(山崎)
  「…さぁ…織田さん白色彗星の時もグレーだったでしょ?余りよく思われてなくて右腕となって
   動いてるのは俺ぐらいかな。織田さんは長官になりたくて必死に声かけしてるけど…無理だろう
   俺がしゃべったことで終わりだろう?」

中島はそう言うとさっきまでの興奮はどこへやら、で意気消沈してしまった

  「…じゃぁ俺の記事は…」

後藤が真っ青な顔して中島の首元をつかむ

  「出版社には俺から謝ってやるよ…」

そう言った瞬間後藤は中島を殴ろうとした瞬間

  「仲間でもめるのはやめろよ」

太田がその拳を止めていた

作品名:永遠に…の傷跡 12 作家名:kei