G Generation Guardian
プロローグ Generation World
「行け、“フェザー・ファンネル”ッ!!」
此処は母なる地球の大地では無く、
「フン…迎え撃て、“ファンネル”!」
暗黒が永遠に続く宇宙でも無い。
どの地よりも果てしなく遠い次元の狭間で、二つの星が戦いの閃光を交わしていた。二機が同時に使用した遠隔操作兵器「ファンネル」は互いを撃ち落とさんと攻撃の応酬を繰り返していた。
「中々やるじゃないか、アンタ!!」
そう言い放ったのは紅く燃え上がる炎を携えた機体の操縦者だった。戦場を美しく、かつ雄々しく舞う機体は正しく「不死鳥」と形容できる。機体は敵のファンネルの閃光を潜り抜ける様な軌道を見せ、その手に携えた「ビームサーベル」を発振。突貫を仕掛ける。
「…貴様も我とこの機体を相手によくやる。しかし甘いな!思い知れ、我を相手にして“希望”など存在しないと言う事を。」
不死鳥の男に応えた敵である男。彼が駆るのは白と透き通る蒼で彩られた機体を中核とし、巨大補助兵装を装着した特殊なモノであった。
深紅の機体が光刃を振りかざした瞬間。男の機体の巨大補助兵装が光と共に「変更」された。先ほどまでの流線的な形状で形作られた兵装とは異なり、緋く彩られた重騎士の様な兵装を一瞬で身に纏ったのだ。その機体は背部に装着した剣を引き抜き光の刃を発振させると、瞬時に相手の刃を止めてしまう。
「接近戦用の兵装か、この出力、並じゃない…!」
重騎士となった男の機体の力に、不死鳥は徐々に押され始めていた。このままでは押し切られると感じたのか、不死鳥は相手の力をそのまま利用し、吹き飛ばされるようにして距離を取る。
「悪いが、アンタの土俵の上で戦うつもりは無いんでな!」
そう言い放つと、不死鳥は翼の様なユニットを前方に展開し、男は敵に照準を定め、トリガーを握った。すると、翼の先端からエネルギーが収束されていく。操縦席のコンソールが発射態勢完了の表示がなされたと同時に、男はトリガーを引いた。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん