G Generation Guardian
「機体は恐らくA.C.世界の物なんだけど、歴史の表舞台に立った五機のガンダムとは違うタイプらしいね。ウイングに似ているけれど、設計思想は寧ろ「ゼロ」に近い。俺の識らない機体、興味深いね。」
『そりゃあ結構だ。一度殺り合ってみるかァ?』
「ポテンシャルなら君に引けを取らない。面白い対決になると思うよ?…それと、一つ知りたい事がある。突然「転移」してくるあの黒いMSは何だ?知らないかい?」
『さあな。そういう奴が出て来ているのは知っているが。だが、この世界の『裏側』の奴等が関わってるのは間違いねぇ。』
「…分かったよ。データを送っておくから、また検索しておいてくれ。君の“ヴェーダ”を通してね。簡単だろう?」
『俺は俺のやりてぇ事をするだけだ。手前ェもそうだろう、ヒロト。』
「ああそうだね。その通りだよ。」
『俺も「そろそろ動く」。もうこの世界を「観る」のは飽きたからな。愉しませてくれよ、GENERATION WORLD!…あげゃげゃげゃげゃッッ!!』
人の物とは思えぬような、狂気に満ちた嗤い声を響かせる。普通の人間がこの声を聴けばどう思うだろうか。命を刈り取る死神か、または人間の運命を弄ぶ悪魔だと揶揄するに違いない。しかしヒロトは柔らかい笑みを見せ、その声が心地良いかのような様子を見せた。その様子もまた、ある種の狂気を感じさせる。
「フッ、会うときを楽しみにしているよ。」
_________フォン・スパーク。
第二話 完
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん