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G Generation Guardian

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謝るハヤトに対し、「ミック」と呼ばれた兵はハヤトの背中を強く叩く。
彼もパイロットスーツを着用していたが、色は「緑」。一般兵のものだ。ハヤトとミックはアカデミーの同期であり、成績はハヤトの方が上であったが、ミックの方が精神的に成熟していたためハヤトを諭すこともあり互いに兄弟の様に接していた。

「そうだよな。折角「赤」を着てるんだし…」

「そうだぜ。10番ギリギリの末席でも立派な赤服なんだ、自信持てよ。さあ、行こうぜ!」

ミックは手を招きながら格納庫へ行くように言うが、ハヤトの足はまだ止まったままであった。


「どうした、具合でも悪いのか?」

「いや…ミック、何で俺たちはまだ戦争なんかやらなきゃならないんだ?沢山人が死ぬだけなのに…」

ハヤトは俯き、先程まで感じていた思いを吐き出した。世界は統合され、そこで新たな決まりも作られた。しかし地球と宇宙は手を取り合うことは出来ず、逆に互いに銃を向ける事となっていた。ハヤトは今の世界の形に納得がいかず、独り思い悩んでいたのだ。

「ハヤト、俺たちは軍人だぜ。与えられた命令をこなすだけだ。俺たちがそこに疑問を持っちゃあいけないんだよ。」

「…だよな、分かってる。俺たちの背中には沢山の仲間の命があるんだって。ごめんな、ミック。俺、行くよ。」

ミックに諭され、ハヤトは再び謝罪してから展望スペースを出て格納庫に向かった。そんなハヤトの背中を見送ると、ミックは誰にも聞こえぬ様な小さな声で呟いた。

「俺だって同じ思いだ、ハヤト。でも、コーディネイターの未来の為に俺たちは退くわけには行かないんだ…。」
ナスカ級の格納庫では、Z.A.F.T.軍の主力MS「ミレニアムシリーズ」と呼称される「ザクウォーリア」「ザクファントム」がそれぞれハンガーに格納されていた。整備員は最終チェックを終え持ち場を離れ、各機のパイロットがそれぞれ搭乗していく。ハヤトとミックは一番最後に格納庫に到着する事となってしまった。
二人も急ぎ機体に乗り込み、システムを立ち上げる。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん