島を想う(宇宙戦艦ヤマト完結編の後)2
<デスラー>
突然、近くのディンギルの戦艦が大破した。誰もが驚いていると大型戦艦がビデオパネルに映った。
「デスラー艦だ!」
すぐそばにワープアウトしてきたのかレーダーにデスラー艦は映っていなかった。しばらくするとビデオパネルにデスラーが現れた。手に、白いバラを持っている。
「早く行け!」
デスラーの一言で我に返ると進はアナライザーにワープの指示を出し戦闘空域から脱出する事が出来た。
「これは?」
デスラーはガルマンガミラスに様子を見に戻った警備隊が拾った枯れた花を数本手渡された。
「先ほどシャルバートの研究員が調べたところ地球の花だと申しておりました。」
タランが一歩下がったところで右手を挙げデスラーに報告する。しばらくするとタランの部下が入って来てタランに耳元でなにやら報告している。
「デスラー総統、その花の復元に成功したと、報告がございました。
今、こちらに向かっているそうなので私が取って参ります。少々お待ち
ください。」
タランはそう言うとデスラーの執務室を出た。
(これが地球の花、とすると…古代が来たのか?)
デスラーが眼は静かに眼を閉じてヤマトに思いを馳せる……
「デスラー総統…お待たせしました。」
タランが持っている花をみてデスラーはその美しさに驚いた。
「なんと美しい花だ…」
デスラーは白いバラを見てユキを思い出した。
「後…総統、ルダ女王よりお言葉がございます。」
タランが再び右手を挙げる。
「ヤマトが敗北した…と。しかし偶然が重なり地球へ戻れたこと…そして
万全の状態でないのに同じ敵と再び戦わなくてはいけない事を…」
タランの報告を聞いてデスラーは驚いた。
「ヤマトが?敗北??」(デスラー)
「ルダ女王が感じたそうです。ただ余りに遠くその程度しかわからない、と。
ここは異次元空間。そして外の世界は危険な電磁波と宇宙放射能の嵐。
ここまで通信が通じる可能性はないでしょう。」(タラン)
デスラーは立ち上がるとすぐに指示を出した。
「戦える戦艦は全て地球へ向けて発進する。タラン、ルダ女王にその旨を
伝えよ。我は友人を助けに行く、と。この白いバラのお礼も伝えよ。」
デスラーはそう言うとバラを見た。
「お待ちください。」
出航直前、デスラーはルダに呼び止められた。
「このまま外宇宙へ出て航海しても時間がかかります。異次元航行システムを
お使いになって下さい。敵に気付かれずヤマトのすぐそばに出られるでしょう。」
ルダの隣には揚羽が立っている。
「デスラー総統…ヤマトをよろしくお願いします。」(揚羽)
デスラーは揚羽にこう告げた。
「キミに助けてもらった事を一日たりと忘れた事はない。かつて私は地球を
我が物にしようとした…だがそれは昔の話……今は友と思っている。地球の
誰もが私を歓迎するとは思っていない。せめて…罪滅ぼしが出来ればと
思っているのだよ。私の間違いに気付かせてくれたのはガミラスの人間じゃ
なくヤマトのユキだった。」
デスラーの口から意外な人物の名前が出てきて揚羽は驚いた。
「ユキは勇敢な女性だった。私に銃口を向け必死に古代を守っていた。当時の
私に守るべき者が見えていなかった…私は過ちに気付き今に至っている。
ヤマトは…ユキは私の恩人だ。揚羽くんには今度ゆっくりその話でも
しよう。ルダ女王…行って参ります。システムでの誘導をお願いします。」
デスラーがそう告げるとルダは頷いた。
突然、近くのディンギルの戦艦が大破した。誰もが驚いていると大型戦艦がビデオパネルに映った。
「デスラー艦だ!」
すぐそばにワープアウトしてきたのかレーダーにデスラー艦は映っていなかった。しばらくするとビデオパネルにデスラーが現れた。手に、白いバラを持っている。
「早く行け!」
デスラーの一言で我に返ると進はアナライザーにワープの指示を出し戦闘空域から脱出する事が出来た。
「これは?」
デスラーはガルマンガミラスに様子を見に戻った警備隊が拾った枯れた花を数本手渡された。
「先ほどシャルバートの研究員が調べたところ地球の花だと申しておりました。」
タランが一歩下がったところで右手を挙げデスラーに報告する。しばらくするとタランの部下が入って来てタランに耳元でなにやら報告している。
「デスラー総統、その花の復元に成功したと、報告がございました。
今、こちらに向かっているそうなので私が取って参ります。少々お待ち
ください。」
タランはそう言うとデスラーの執務室を出た。
(これが地球の花、とすると…古代が来たのか?)
デスラーが眼は静かに眼を閉じてヤマトに思いを馳せる……
「デスラー総統…お待たせしました。」
タランが持っている花をみてデスラーはその美しさに驚いた。
「なんと美しい花だ…」
デスラーは白いバラを見てユキを思い出した。
「後…総統、ルダ女王よりお言葉がございます。」
タランが再び右手を挙げる。
「ヤマトが敗北した…と。しかし偶然が重なり地球へ戻れたこと…そして
万全の状態でないのに同じ敵と再び戦わなくてはいけない事を…」
タランの報告を聞いてデスラーは驚いた。
「ヤマトが?敗北??」(デスラー)
「ルダ女王が感じたそうです。ただ余りに遠くその程度しかわからない、と。
ここは異次元空間。そして外の世界は危険な電磁波と宇宙放射能の嵐。
ここまで通信が通じる可能性はないでしょう。」(タラン)
デスラーは立ち上がるとすぐに指示を出した。
「戦える戦艦は全て地球へ向けて発進する。タラン、ルダ女王にその旨を
伝えよ。我は友人を助けに行く、と。この白いバラのお礼も伝えよ。」
デスラーはそう言うとバラを見た。
「お待ちください。」
出航直前、デスラーはルダに呼び止められた。
「このまま外宇宙へ出て航海しても時間がかかります。異次元航行システムを
お使いになって下さい。敵に気付かれずヤマトのすぐそばに出られるでしょう。」
ルダの隣には揚羽が立っている。
「デスラー総統…ヤマトをよろしくお願いします。」(揚羽)
デスラーは揚羽にこう告げた。
「キミに助けてもらった事を一日たりと忘れた事はない。かつて私は地球を
我が物にしようとした…だがそれは昔の話……今は友と思っている。地球の
誰もが私を歓迎するとは思っていない。せめて…罪滅ぼしが出来ればと
思っているのだよ。私の間違いに気付かせてくれたのはガミラスの人間じゃ
なくヤマトのユキだった。」
デスラーの口から意外な人物の名前が出てきて揚羽は驚いた。
「ユキは勇敢な女性だった。私に銃口を向け必死に古代を守っていた。当時の
私に守るべき者が見えていなかった…私は過ちに気付き今に至っている。
ヤマトは…ユキは私の恩人だ。揚羽くんには今度ゆっくりその話でも
しよう。ルダ女王…行って参ります。システムでの誘導をお願いします。」
デスラーがそう告げるとルダは頷いた。
作品名:島を想う(宇宙戦艦ヤマト完結編の後)2 作家名:kei