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ガルマンガミラス滅亡の危機1

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  「ようこそ、デスラー総統。」

ルダが揚羽を従えデスラーを出迎えた。

  「ご厚意に甘えさせていただきます。」

デスラーが女王に跪き挨拶をする。

  「キミが…揚羽くんだね。」

デスラーが立ち上がり揚羽を見て話しかけた。揚羽は驚いた顔でデスラーを見る。

  「キミのおかげでボラーを叩く事が出来た。礼を言う…しかし…古代の心は泣いて
   いた。」

揚羽は“古代”と言われて一瞬眉間にしわが寄った。

  「…後悔していません。」

眉間のしわはすぐになくなり隣にいるルダの顔を見る。

  「そうか…しかしこのような状態になってしまって…銀河の平和はこれから
   だったのに…。」(デスラー)
  「そうですね…私達は地球とあなた方とボラーとの戦いを見ていました。
   ボラーが倒れた後あなたはすぐに行動を起こしましたね。私はその行動に
   感動しガルマンガミラスを迎え入れる決意をしました。」

ルダはデスラーに向かって話しかけていた。

  「常に迫害されていたシャルバートを認めてくれました。同盟国にもその事を
   徹底してくれたおかげで信者が救われています。本当にありがとう。
   今まで否定した事を変える事はとても難しい事…。どうぞこれからも
   助け合って行きたいと思います。」

ルダの言葉にデスラーが頷く。

  「長旅、お疲れでしょう。お部屋をご用意しました。ごゆっくりお休みくだ
   さいませ。シャルバートには使っていない大陸があります。そちらを
   ガルマンガミラスのみなさまがお使いになってくださればよろしいかと
   思いますので…。」

ガルマンガミラスの国民はガルマンウルフが先頭となりすでに新天地へ向かい移住の準備をしている。

  「明日、長老が食事会をしたいと申しておりますのでぜひ、ご参加くださ
   いませ。(侍従を見て)ご案内を…。」

ルダはそう言うとデスラーを貴賓室に案内させた。









  「前に増して光り輝いて行くな…ルダ・シャルバートは。」

ソファーに座ると侍従がアルコールを準備し始めた。

  「さようでございますね。はやり隣にいるヤマトの青年がいるからでしょうか。」

タランが笑顔で答える。

  「そうかもしれんな。」

侍従がアルコールの入ったグラスをテーブルに置いた。

  「お食事は出来次第お運びします。」(侍従)
  「ありがとう。」(タラン)
  「失礼いたします。」

侍従は深く頭を下げて貴賓室を出て行った。

  「タラン、ウルフを呼び出せ。」

デスラーがアルコールを一口飲んでタランに声を掛けた。

  「少々、お待ちくださいませ。」




  「デスラー総統、ウルフと繋がりました。」

タランがデスラーに通信機を渡す。

  <お待たせしました。>
  「忙しいところすまんな、明日、シャルバートの長老が食事会を開いて
   くれるそうだ。10名程揃えてくれ。」(デスラー)
  <私などが参加してもよろしいのでしょうか?>(ガルマンウルフ)
  「私の代わりに最初の挨拶をしたのだろう?お前は参加して当然だ。それに
   今後しばらく世話になる星なのだから友好関係を築くためにも私とタラン
   以外にどのようなガルマンガミラス人がいるのかを紹介したいのだ。
   下品な者は避けるよう人選は任せる。よいか?」(デスラー)
  <かしこまりました。>

敬礼を見ながらデスラーは通信を切った。

  「タランも少し休むがよい。」

デスラーがタランに向かって言った。

  「タランのおかげで全国民は避難できた。疲れただろう…いつも余のために
   働いてくれて本当に助かっている。お前が倒れたら私が困るからそこに
   座わりそこに用意されている酒を飲むがいい。」

タランは驚いてデスラーを見る。

  「何を驚いている?さぁ私の相手をするがいい。」

デスラーが自分のグラスともう一つのグラスを持ってタラン渡す。タランは震える手でそのグラスを持つと小さく掲げちびり、と飲んだ。

  「タランはいつも私を守るために一切飲まずにいたな。今日はOffだ。」

しばらくすると食事が運ばれてきてタランは初めてデスラーと一緒に食事を摂ったのだった。