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ガルマンガミラス滅亡の危機3

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  「総統、ウルフより連絡があり順調にガルマンガミラスは放射能除去が進んで
   いるとの事です。」

翌朝タランがデスラーに報告する。

  「そうか…くれぐれも事故のないよう、気を付けるようにと伝えよ。」

デスラーがマントの位置を直しながらタランに告げる。

  「かしこまりました。…総統、今日のご予定は?」(タラン)
  「同盟国の要人の様子を見てこよう…。タランも同行するように…。」

デスラーがそう告げるとタランは行く先を検索する。

  「総統、今日はこちらへお伺いしましょう。」

タランが端末を見せデスラーが頷く。

  「タラン、その前に行きたいところがあるのだが…」(デスラー)
  「はい、どちらへ?」(タラン)
  「以前…ウルフが勧めた場所だ…リィとサランも同行するよう伝えよ。」

デスラーの言葉にタランが右手を挙げてデスラーの前を辞した。






  「サラン…リィ様は?」

タランはサランを呼び出した。

  「はい、今、昼食の準備を仕切っておりますが…お呼びして参りましょうか?」

サランがそう返事をするがタランは首を振り用事を伝えた。

  「デスラー総統がお出かけになられる。サランとリィ様も同行するようにとの
   仰せ。すぐに準備するよう伝えてください。準備が出来たら執務室へ
   お越しください。」(タラン)
  「かしこまりました。」(サラン)
  「あ、特別な場所に行くわけではないので普段の格好でかまわない。あ、もし
   よければ何か簡単につまめるような軽食を用意しておいた方がいいかも
   しれないな。」

タランは豊かな緑の大地に寝転ぶデスラーを思い出した。

  「軽いものでよろしいでしょうか?」

サランが確認する。

  「総統が召されるので総統のお好きなもので頼む。」

サランは深く頭を下げると厨房へ向かった。









  「私が?同行を?」

リィが驚いたようにサランに確認する。

  「はい、どちらへ行かれるのか私は全く見当がつきません。ただ、軽く食べられる
   ものを準備するようにと言われました。」

サランは今までこんな事はなかったので少し困惑気味だ。

  「サラン様…昨日焼いたパンがございます。それになにか挟んで持って行きま
   しょう。」(リィ)
  「あぁ、それならすぐにできますね。」(サラン)
  「えぇ…ではすぐに支度しましょう。」

サランは侍女たちにそれを指導すると私達は準備があるから、と厨房から出た。





  「お待たせいたしました。」

サランとリィが揃って執務室に向かった。

  「忙しいところすまんな。…タラン、出かけよう。」

デスラーが先頭を切り執務室を出る。少しにこやかなタランの後ろを不思議そうにサランとリィが続く。

  「こちらへ・・・。」

サランとリィはいつもデスラーが出かける時に乗る専用の帆船に乗り込んだ。しばしゆっくり流れる風景を見つめる。




ほどなく帆船は止まった。

  「こちらですか?」

ほんの数名の兵を連れデスラーを先頭に船を下りた。岸から離れた所に少し集落がある程度で何もない所だった。帆船が見えるところにデスラーが腰を下ろした。

  「…総統?」

サランが慌てて声を掛ける…と同時にタランも腰を下ろした。そして大きく伸びをするとそのままバタンと音を立てるようにごろんと仰向けになって眼を閉じた。

  「デスラー総統?」

リィも声を掛ける。デスラーは眼を開けると

  「以前、ウルフに教えてもらってな…時間があったらもう一度来たいと思って
   いたのだよ。当の本人が留守中に、と思ったが…。」

ここを教えてくれたウルフはガルマンガミラス星の放射能除去作業中。

  「いいから座りたまえ。」

デスラーはそう言って再び眼を閉じた。サランとリィはさすがに寝転ぶことはできず座って空を見上げた。

  「あ…。」

普段、空を見上げる事などめったにない事に気付きしばらく空を見上げた。

  「余も空を見上げた事などなかった。ガミラスには空がなかったからな…。」

ガミラスは地下に都市があり火山の噴火で弱くなった地盤をなんとか持ちこたえて生きている星だった。

  「すみません…失礼して…。」

リィがそう言ってゴロンとそのまま仰向けになった。

  「空って高い所にあるんですね。」

眩しそうに空を見てつぶやくリィ。サランもリィに倣って仰向けになった。

  「本当です。草の匂いもこの感触も気持ちいいです。」

サランもリィに同調した。デスラーは満足そうに空を見上げている。少し離れた所にいる兵が驚いて4人を見ているのが何となく面白かった。