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ガルマンガミラス滅亡の危機3

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  「私は…国民の苦労も知らず裕福に暮らしてきました。でもガルマンガミラスの
   同盟国になってから急に生活が質素になり意味が分からずガルマンガミラス本星へ
   向かわねばなりませんでした。私はこの数年の変化について行けず混乱して
   いました…が、先日父にその理由を聞き…。」

リィは思わず涙がこぼれた。自分がベムラーゼへの献上品になっていたかもしれないと思うとぞっとしたのだ。




デスラーはリィの母星を解放した時にリィの伯父である国王から全てを聞いていた。

  「そなたの星の国王の子供は男の子だったからな。」

デスラーが口を開いた。その言葉にリィがデスラーの顔を見る。

  「ご存じだったのですか?」(リィ)
  「そなたの母星を解放した時に聞いた話しだ。そなたの父は娘がいたから裕福に
   暮らせた、その恩返しを兄、国王にと思い自らガルマンガミラスへ行く事を
   志願したと聞いた。ベムラーゼには30人以上の妻がいると聞いた事がある。
   おそらくそうやって同盟国と銘打った植民地の要人から吸い上げた女性だった
   のだろう…気の毒に、といしか言いようがない。」(デスラー)
  「デスラー総統…。」(リィ)
  「余はそなたの家族を人質などと思っていない。我が母星で幸せに暮らせれば
   それでよいと思っているのだ。ガルマンガミラスとそなたの母星とパイプ役と
   そう思っているのだよ。」

デスラーが酒に口をつける。

  「そなたたち家族が幸せであれば国王も安心するであろうしそなたたちが戻った
   後、また別の家族が来た時、同じように暮らせる。」

デスラーが立ち上がり書斎の後ろにあるサイドボードから小さめのグラスを一つ取り出すとソファーに座りながらリィに渡した。

  「余の相手を務めよ。」

リィは頷きながら震える手でグラスを受け取るとデスラーが静かに酒を注いだ。