ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-1
ピンポンパンポーン♪
『えーと、コロシアイ学園生活事務局からお知らせいたします。
皆さま、おはようございます。
朝です。午前7時です。
今日も前回気分で張り切って行きましょう!』
「ふああ……」
父親の形見が昨日一つ増えた。
"帰りたくない気持ち"は変わらない。
でも、立ち向かう必要もあるかもしれないと思った香。
人殺しをする気はないが、皆と頑張って"脱出しよう"
彼女はそう思って、食堂に向かった。
今日の朝も、香が来た頃には霊とイティアが居た。華はまだ来ていない。
……しかし今日は楓とエーエルも早い。
「みなさんおはようございまーす」
いつもの感じで香が食堂にやってくるなり、
「その感じを見るに、あなたの動機はそうたいしたものでは無さそうね」
霊が少しホッとする。やっぱアレ動機だったのか。
「霊さんはどうだったんですか?」
「私とイティアは華みたいな感じだったのよ。
でも、楓とエーエルはちょっとヤバいみたいでね……」
「楓の……やってる、お店が……ぶっこわされてて、
なんか……悪趣味な、感じに……されてた、んだって」
イティアが補足。
「なるほど……
……私も確かに動機だったんですけど、
正確に言うと、"外に出たいという欲求を与える動機"じゃなかったんですよ」
「え?」
「"ここに残りたいという欲求を与える動機"だったんです」
「……そう。まぁ、コロシアイを誘導する動機とは限らないと言う事ね。
その割には元気そうだったけど」
「いえ、ちょっとしたサプライズがあったもので……」
と香が喋った時、数人がやってくる。
「みんなおはよー……」
「おはよーでござる……」
「……おはよう」
「おはよう……」
そして昨日はっちゃけてた牧園・雲隠・清掃・雪音が
こう凄く憂鬱そうにやってくるのを見るに、
「お、おはようございます;
元気出しましょ、元気;」
私大分優遇されたんだなぁと実感する香なのであった。
華と理科が最後にやってきて、全員が集まった。
「やっと全員揃ったか」
「おはよー」
「おはよー」
「ビデオ……やばかったみたいだね」
と華。私理科の奴見たんだ、という。
「で、でもでも!こんな一部しか出てない情報で私はコロシアイなんかしないよ!」
と理科はすぐ言った。
「……空気読め。周りを見ろ」
骸がそういう。
数人を除き、"帰りたい"という欲求を与える動機だったようだ。
皆が疑心暗鬼になっている。
空気が悪くなったのを察したのか、
「…とりあえず、俺らはデパート5階の武器置き場の武器を処分してくる。危険だからな」
まずこの食堂から楓とエーエルが消えた。
「…華、イティア…ちょっと話があるのと、華…練習も兼ねてプール行きましょ」
霊は華とイティアを誘ってプールに向かう。
「私も行く!」
「わ…私も!」
私と理科はそれについて、そそくさと食堂からプールに向かう。
その間に、牧園と骸が、牧園の護身用として使えそうなモノを探しに行くとかいう話や、
ギィズがあー憂鬱だから朝風呂にでもはいってくるぜーとかいう話が聞こえてくる。
どうやら、流れ解散になりそうだと、香は察するのだった。
作品名:ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-1 作家名:暗妖



