ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-1
香が気付いた違和感。それは、
「理科ちゃんの部屋から気が発せられてない……」
そう、実験中の理科らしき気が感じられないこと。
今の今まで大きな気を発している妖が居たので判らなかったが、居なくなった瞬間すぐに気付く。
今霊と華は着替え中なのだろう、女性更衣室に気が感じられ、3階の皆ももう部屋に戻っているようだ。
二階のメンバーは数名が祝賀会みたいのを開こうと、クッキーをラウンジに持っていっている。
しかし、二階の端っこ、理科の部屋からそのような気配はない。
「まさか……ね。そんなわけないですよね」
香は嫌な予感がした。
それゆえに理科の部屋に急いだ。
理科の部屋の扉を開ける。
「鍵が開いてる……けどドアロックがかかってる」
そして開けられるだけドアを開け、ドアとの隙間から香が理科の部屋を見た時、
嫌な予感は、最悪の確信に変わってしまった。
廊下で立ちすくんでいる香を、
「あれ?香どうしたの?」
着替えが終わって戻ってきた霊と華が見つける。
「……お、おこって……しまった、みたいです……」
恐怖におののく香。
「起こった?なにが――」
「とにかくこれを見てください、そうすれば――」
そうして霊と華に理科の部屋を覗くように促す。
そこには―――
頭を血塗れのバスタオルに巻かれ、いつもの白衣は血で染まり、
大量の血が巻き散って仰向けに倒れている…
そんな変わり果てた姿になった理科の姿が、あった。
作品名:ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-1 作家名:暗妖



