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銀魂 −アインクラッド篇−

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第十六訓「世界の黒幕」



『ソードアート・オンライン』
第七十五層 迷宮区 回廊

ヒースクリフが使用した回廊結晶―コリドークリスタル―を使用し、攻略組一同は一瞬で迷宮区の回廊へと転移された。壁際には太い柱が列をなし、その先に巨大な扉が見て取れる。七十五層迷宮区は、わずかに透明感のある黒曜石のような素材で組み上げられていた。ごつごつと荒削りだった下層の迷宮とは違い、鏡のように磨き上げられた黒い石が直線的に敷き詰められている。

銀時とキリトの後方にいたクラインが、何かを思い出したかのようにこちらへと近づいてきた。
「将軍殿に渡したいものがあるんです。受け取ってください」
「あぁ?なんだこりゃ」
クラインは両手にそれぞれアイテム結晶を持っており、銀時はそれを受け取る。
「一つは録音クリスタル、もう一つは・・・まぁ〜お節介かと思いますが、将軍殿の新しい『カタナ』です」
銀時はその結晶をオブジェクト化した。自身の上半身よりやや短い真っ黒な刀身『黒刀』であり、一番目を引くであろうその鍔は『卍』の形となっている。オブジェクト化に連動をする形で録音クリスタルが機動した。
『ギンさん、私、リズベットよ。その『カタナ』はクラインに依頼されて限界まで強化した代物だからこれからの戦いに大いに役立つから使って頂戴!なんか、どこかで見たことがある形をしていたけど、まぁクラインがどこぞで手に入れたユニークアイテム見たいだし、本人も使ってないみたいだから気にしないでね!その代わりお願いがあるわ。・・・必ず、アスナやキリト達と一緒に帰ってきて。死んじゃったら許さないからね。お願いギンさん。・・・皆を護って!』
『おじさ〜ん!シリカです!私もリズさんと同じです。どうか無事に帰ってきてください。私たちはそっちに行くことができないから、リズさんと一緒に皆の帰りを待ち続けます!』
『ピィ!ピィ!』
『ピナも『帰ってきてね』って言ってるから絶対ですよ?帰ってきたら、今度こそみんなでご飯食べにいきましょう!』
録音クリスタルはシリカの言葉を最後に、全て再生を終えたのか機能を停止させた。

「どこかで見たことあるって・・・おい、これ完全に天鎖斬げ―――」
「そいつの名前は『死神の黒刀』です将軍殿。俺が今の装備を手に入れるずっと前にちょいと使っていたカタナです。・・・まぁ、とある迷宮区のトレジャーボックスで拾っただけですし、流石に将軍殿のその木刀じゃ今回は厳しい戦いになると思いますんで遠慮なく使ってください」
「いや、でもこれどう見ても天鎖斬げ―――」
「『死神の黒刀』です」

どこぞの死神代行が使用していそうな黒刀を装備し、虚空を斬るように試し斬りをしてみる。リズベットが強化したおかげで刀は非常に軽く、鋭く研ぎ澄まされた刀身から目が離れない。数回斬った後、同時に装備された腰の鞘にその黒刀を納めた。

「ようやく銀さんにもまともな装備が手に入ったな。今までが最弱だったんだ、これからの活躍に期待しているぜ?」
「へッ、いいのかキリト?てめぇの出番が無くなっちまっても俺ぁ知らねぇぞ」
「大丈夫よギンさん。私がキリト君を守るのだから、最初から出番なんて無いわよ?」
「いや俺の存在意義無くなるから止めてくれない?俺一応スタメンだから」
「それよりキリト、お前ぇさっきのパーティー名何?万事戦隊サンケンジャー?ネーミングセンスねぇなおい」
「正直、私も耳を疑ったわ。戦隊だとしても色合い的に黒・銀・白だし、3人だし、赤いないし・・・正直ダサいし」
「企画倒れ待った無しだからね、それ。戦隊狙ってるならもっとインパクト重視にしないと最近の子供たちは見向きもしないからね。人数を極端に増やしたりだとか戦隊VS戦隊とかの路線などといった斬新さを狙っていかないと見てくれないからね、それ」
「な゛ッ!べ、べつにダサくねーしぃ!黒・銀・白だって十分インパクト大だしぃ!?白がリーダーの戦隊だってあったし、3人の戦隊だって最近じゃ珍しくないし、十分、子供たち見てくれる筈だしィッ!!」
「わかったわかった。とりあえずお前ぇ、一度家に帰って企画練り直してこい。話はそれからだ」
「今から迷宮区攻略だからァァァッ!!帰っている暇とかないからァァァッ!!」
「ははっ・・・全く、なんで将軍殿が絡んだらいつもこうなっちまうんだか・・・」

そんな中、周囲では三十人のプレイヤーたちがメニューウインドウを開き、装備やアイテムを確認しているが、彼らの表情は一様に硬かった。それもそのはずである。自分たちは、今から正体もわからない相手と戦おうとしているからだ。事前情報では偵察隊は全滅、自分たちも彼らと同じ運命を辿るかもしれない・・・自然と体の奥底から恐怖が込み上げてくる。

「いいかお前ら。やばくなったらすぐに下がれ。あとは俺とトシでなんとかする」
「生き残ることが大前提だ。あと、今回は対人戦闘ではなく化物退治だ。何が起こってもおかしくないと思え」

近藤と土方が新撰組のギルドメンバーに指揮をとるも彼らの表情も暗い。選りすぐりの選抜メンバーを引き抜いてきたのだが所詮は人の子、何を感じているのかは考えなくてもわかる。

「ゴリ=ラン、回復結晶は足りているか?どうせ、自分の分を他の隊士に分け与えたのだろう?持っていくがいい」
「すまねぇなヅライデン、恩に着るぜ!」
「近藤さん、あんたに死なれちゃ困るんだ。他の隊士が大事なのもわかるがあんたがやられちゃ示しがつかねぇ。少しは自分の身を案じてくれ」
近藤は悪かったとガハハと笑いながら頭を下げる。それと同時に回廊の中央で、十字盾をオブジェクト化させたヒースクリフががしゃりと装備を鳴らし、言った。

「皆、準備はいいかな。今回、ボスの攻撃パターンに関しては情報がない。基本的には血盟騎士団が前衛で攻撃を食い止めるので、その間に可能な限りパターンを見切り、柔軟に反撃してほしい」
剣士たちが無言で頷いた。
「では、行こうか」
ソフトな声音で言うと、ヒースクリフは無造作に黒曜石の大扉に歩み寄り、中央に右手をかけた。全員に緊張が走る。
銀時は並んで立っているキリトとアスナの肩を背後から叩き、振り向いた二人に向かって言った。
「さっさと終わらせて、帰るぞ」
「あぁ」
「もちろん、三人一緒にね」
決意を露わにしたその二人の瞳に銀時はどこか優しい口元に薄笑いを見せた。
その直後に大扉が重々しい響きを立てながらゆっくりと動き出した。プレイヤー達が一斉に抜刀する。まず最初に新撰組、その次にソロの桂、それに続くかのようにクラインとエギル、最後に万事屋と血盟騎士団一行がボス部屋に侵入しようとする。キリトの隣で細剣を構えるアスナにキリトはちらりと視線を送り、頷きかける。
最後に十字盾の裏側から長剣を音高く抜いたヒースクリフが、右手を高く掲げ、叫んだ。

「―――戦闘開始!」

そのまま、完全に開ききった扉の中へと走り出す。全員が続く。
内部は、かなり広いドーム状の部屋だった。円弧を描く黒い壁が高くせり上がり、遥か頭上で湾曲して閉じている。
「おい見ろクライン!扉が!」
「何!?勝手に閉まっちまった・・・」