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銀魂 −アインクラッド篇−

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・・・

先程とは打って変わり、銀時達は店の奥の休憩スペースでソファに座りくつろいでいた。エギルは人数分の飲み物を出すためキッチンに向かい、キリトと銀時を対面する形でアスナが座っている。店に入って来た時のローブは既に脱いでおり、白と赤を基調とした騎士風の戦闘服に包み、白革の剣帯に彼女の愛用の白銀の細剣が装備されている。

「さっきは助けてくれてありがとうございます。紹介が遅れましたね?私の名前はアスナ。さっきの件で大体わかった思いますけど、血盟騎士団の副団長をさせてもらってます」
「良いってことよ。俺の名前はロギータ・パロ・ウル・ベジータ。略してギンだ」
「いやギンさん、全然略せてないし。最初のギしか合ってないし」
「ッ!お、おいキリト!それだよそれ!!なんだよお前やればできる男じゃねーか!」
「な、何がだよギンさん。意味わかんないよ」
「キリト、お前にはツッコミの才能がある。よし、今日から当分お前は新八ポジな」
「しんぱっ…だ、誰だよそれ!」

「ふふっ!まさか君にこんな友達がいたなんて知らなかったよ。これからもよろしくね?ギンさん」
「いや、実はギンさんとは今日初めて出会ったんだ。正直、ギンさんのことはあんまり知らない」
「それでもキリトくんは普段から単独行動多いんだから。一緒に行動するパーティは1人でも2人でもいたほうが絶対良いよ?」
「それは…でも…」
「まぁ心配なさんな。俺も元の世界に帰るまで頑張るからよ?な、キリト」
「そうだね、キリトくん。一日でも早く100層をクリアしないとね」
「あ、あぁ…」


「・・・あ?100層?」

銀時の何気ない一言でキリトとアスナは呆然としてしまった。
気がついたキリトは銀時の状態を察し直ちにフォローに入る。
まぁ実際本人も本当に何もわからない状態なのだが・・・。

「いや、あのな!アスナ・・・実はギンさん記憶障害のバグが発生しているみたいなんだ」
「え?そ、そうなの?聞いたことないけどな〜。おほん、このソードアートオンラインの目的よ?ギンさん、そんなことも忘れてしまったの?」
「目的?」
「えぇ。私達の目標はアインクラッドの頂上である100層に存在するボスを倒すため日々一層ずつ攻略しているのよ?ちなみに、今度のボス攻略にはキリトくんも参加して欲しいんだけどな〜」
「っ…考えとくよ」


銀時はあぁそうか、と閃いた。
最初この世界に来たとき、キリトは説明していたではないか。
この世界はあくまで「ゲーム」だと。
周りの風景があまりにも衝撃過ぎて銀時は圧倒されっぱなしだったがこの世界はあくまでゲーム。
ゲームなんてもの、セーブかなにかして電源さえ落としてしまえば良いではないか。
何をそんな深刻そうに今までの会話を聞いていたのだろうか。

「まぁなんだ。そういうことなら長期戦だな、とりあえず銀さんはもう疲れたからそろそろこのゲームやめさせてもらうことにするわ」
「え、ギンさん?」
「お前達子供と違って銀さんにも色々仕事依頼きてるし、いつまでもこのゲームに付き合ってられねぇんだよ。まぁ安心しろ。なかなか面白そうなゲームだし、暇な時間あったらたまにこっちきてやるからよ」
「ギンさん…まさか、あの事も…」
「というか、あのヘルメットは全自動ストレートパーマ機じゃなくて本当にネオジオだったのかよ。確かにゴロは良いけどよ。さてキリト、どうやってこのゲーム終了すりゃ良いんだ?どこにもスイッチ的なもの無いんだけど---」

「無い」
「は?」

キリトの素っ気ない返事に思わず銀時は聞き返してしまった。
その瞬間、アスナも何か寂しそうな表情を浮かべて俯いてしまう。

「な、何言ってんだ。お前いくら子供だからってゲームは一日一時間よ?高橋名人言ってたじゃねぇか」
「やめれるもんだったらとっくにやめてる!!」
「や、止めてキリトくん。ギンさんは、ほら…記憶が無いんだから」

その時、銀時は初めてキリトの苦痛な、悔しそうな表情を目にした。
どうやら、事はそんなに単純に収まらないらしい。
珍しく銀時は真剣な眼差しでキリトにもう一度問い詰めた。

「なんだ、何が起こってやがる。頼むキリト、教えてくれ。今この世界に、何が起きてる?」

「………。」

「…ギンさん、私が話すわ…」
「いや、良い。俺が話すよ、アスナ」