宇宙戦艦ヤマト 完結編 アナザーエンディング 2
<側面展望室>
二人の前の扉がひらくとヴァージンロードがまっすぐ敷かれていて少し進んだところに進がこちらを見て待っている。ユキは涙でぼんやりとしか見えない。真田の腕に手を通し少しずつ少しずつ近付く…
真田も涙をこらえていた。姉の死とユキの存在…ヤマトで進と出逢って……自分も歩き出さないといけないな、と思いながら歩いていた。
そしてユキの手を取り進に渡す。
「古代、頼むな。」(真田)
「はい。」(進)
ユキはもう一度真田の顔を見た。真田は静かに頷く。ユキはにっこり笑って進の腕に手を通し祭壇に向かって歩き出した。
式は厳かに進んだ。沖田は前以って何度も練習したのだろうか本物の牧師のようだった。
「では、指輪の交換を…」
ここでディンギルの少年がクリスタルの箱に載せた指輪を持ってきて沖田に渡した。
「ありがとう。」
沖田は笑顔で受け取った。進とユキも少年を驚いた顔で見ていた。
「おめでとう、お姉ちゃん。すごいキレイだね。お兄ちゃん、僕を助けてく
れてありがとう。」
そう言ってクルっと振り返って幕の内の元へ戻って行った。進とユキは顔を見合わせてにっこり笑った。沖田は二人に指輪を取るよう促すと進がユキの手を取り左の薬指にすっと入れてユキも進の左の薬指に指輪を入れた。ユキの大きな瞳から涙が零れ落ちる。この短い間に二人の出会いから今までが走馬灯のように脳裏に映し出される。辛かった暗黒星団帝国との戦い…離れていてもいつも進が真田がそばにいてくれた…いつもクルーが守ってくれた…
「ユキ?大丈夫?」
進が相原に手渡された真っ白なハンカチでユキの涙を拭くとユキは黙って頷いた。そして初めて左手にはまった指輪…ピンクゴールドのようなかわいらしい輝きに小さなダイヤがいくつかちりばめられていた。ユキはそっとその指輪にキスをした。
「新婦、キスをするのはそこじゃないぞ」
南部が音楽を流しながらつぶやいた。隣にいた相原が笑う。
「では、誓いのキスを。」(沖田)
沖田の言葉に進が固まって沖田を見た。ユキは覚悟を決めている。
「………」(進)
「古代?何をしている…ユキのヴェールを上げて…」(沖田)
進は言われたままユキのヴェールを上げようとしたのでユキも少し膝を曲げてヴェールを上げやすくした。うつむいていたユキが見上げるようになる。進はその上目遣いにドキっとした。
(本当にキレイだ…)
そう思った瞬間ユキは進の胸に飛び込んだ。進もユキをしっかり受け止める。
「待たせたね…長い間。」
ユキは少し首を振る
「いつか言ったね、二人で幸せになるんだ、って。幸せにしてもらうんじゃ
ない、ってね。」
ユキは頷いた。
「何があってもユキの所へ帰って来るよ。」
ユキは顔を上げて進の顔を見た。
「愛してる…今までも、これからも。ユキだけを…」
ふたりの唇はゆっくりと重なり合った…
二人の前の扉がひらくとヴァージンロードがまっすぐ敷かれていて少し進んだところに進がこちらを見て待っている。ユキは涙でぼんやりとしか見えない。真田の腕に手を通し少しずつ少しずつ近付く…
真田も涙をこらえていた。姉の死とユキの存在…ヤマトで進と出逢って……自分も歩き出さないといけないな、と思いながら歩いていた。
そしてユキの手を取り進に渡す。
「古代、頼むな。」(真田)
「はい。」(進)
ユキはもう一度真田の顔を見た。真田は静かに頷く。ユキはにっこり笑って進の腕に手を通し祭壇に向かって歩き出した。
式は厳かに進んだ。沖田は前以って何度も練習したのだろうか本物の牧師のようだった。
「では、指輪の交換を…」
ここでディンギルの少年がクリスタルの箱に載せた指輪を持ってきて沖田に渡した。
「ありがとう。」
沖田は笑顔で受け取った。進とユキも少年を驚いた顔で見ていた。
「おめでとう、お姉ちゃん。すごいキレイだね。お兄ちゃん、僕を助けてく
れてありがとう。」
そう言ってクルっと振り返って幕の内の元へ戻って行った。進とユキは顔を見合わせてにっこり笑った。沖田は二人に指輪を取るよう促すと進がユキの手を取り左の薬指にすっと入れてユキも進の左の薬指に指輪を入れた。ユキの大きな瞳から涙が零れ落ちる。この短い間に二人の出会いから今までが走馬灯のように脳裏に映し出される。辛かった暗黒星団帝国との戦い…離れていてもいつも進が真田がそばにいてくれた…いつもクルーが守ってくれた…
「ユキ?大丈夫?」
進が相原に手渡された真っ白なハンカチでユキの涙を拭くとユキは黙って頷いた。そして初めて左手にはまった指輪…ピンクゴールドのようなかわいらしい輝きに小さなダイヤがいくつかちりばめられていた。ユキはそっとその指輪にキスをした。
「新婦、キスをするのはそこじゃないぞ」
南部が音楽を流しながらつぶやいた。隣にいた相原が笑う。
「では、誓いのキスを。」(沖田)
沖田の言葉に進が固まって沖田を見た。ユキは覚悟を決めている。
「………」(進)
「古代?何をしている…ユキのヴェールを上げて…」(沖田)
進は言われたままユキのヴェールを上げようとしたのでユキも少し膝を曲げてヴェールを上げやすくした。うつむいていたユキが見上げるようになる。進はその上目遣いにドキっとした。
(本当にキレイだ…)
そう思った瞬間ユキは進の胸に飛び込んだ。進もユキをしっかり受け止める。
「待たせたね…長い間。」
ユキは少し首を振る
「いつか言ったね、二人で幸せになるんだ、って。幸せにしてもらうんじゃ
ない、ってね。」
ユキは頷いた。
「何があってもユキの所へ帰って来るよ。」
ユキは顔を上げて進の顔を見た。
「愛してる…今までも、これからも。ユキだけを…」
ふたりの唇はゆっくりと重なり合った…
作品名:宇宙戦艦ヤマト 完結編 アナザーエンディング 2 作家名:kei