aph 『英国シンシの憂鬱』
■N国シンシの憤慨 参■
やはりイギリスさんの家を代表する庶民の味ですから、フィッシュ・アンド・チップスも食べてみなくてはならないでしょう。
今日のお昼はフィッシュ&チップスで決まりです。
外食はしないと心に誓った私ですが、それは高くてまずいレストランの話です。
数百円から千円程度の軽食でしたら、味が限度を超えて個性的だったとしても、諦めがつきます。
しかしどうやらここのお店は本当にフィッシュ&チップス以外は何も売っていないようです。専門店のようですね……。
頼んでみると、かの有名なハンバーガー店のフィレオフィッシュの中身のような白身魚を、切り身の姿のまま揚げたような感じです。
あとはホットドッグのように、置いてあるケチャップやマスタードを好きなようにかけろということでしょうか。
あ、もうひとつ、ビネガーが置いてあります。お酢ですから酸っぱいんですよね? マヨネーズのような感覚で使うのかもしれません。せっかくカラリと上げて下さったお魚やお芋のフライが、ひたひたになってしまいそうですが。
店内で食べることもできるようですけれど、席はほんの申し訳程度にしか設けてありません。発泡スチロールの入れ物に入れてくれましたし、きっと持ち帰りが基本なのですね。
近くに公園があったと思いましたから、私も外で食べてみるのにチャレンジしてみましょう。
少々お行儀が悪いかもしれませんが。
作品名:aph 『英国シンシの憂鬱』 作家名:八橋くるみ