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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 2

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<月へ Ⅱ>
  「真田さんは大人だしユキは大人っぽいし…俺たちじゃかなわない、って思ってまし
   た。古代が相手になるくらいならもっと頑張ればよかったかな、って思いました。」

島は当時を振り返ってそう笑った

  「真田くんは本当に辛い思いをしてここまで頑張ってくれた…ガミラスと闘っていた
   時は寝る間も惜しんでなんとかして資材を調達しようと頑張ってくれていた。
   
   イスカンダルからの技術も真田くんがいたからヤマトに組込めたんだ。
   ユキも患者のために、乗組員のために、と一生懸命働いてくれた。

   私だけが…何もしないまま生き延びてしまった。島…本当に済まない…沖田の
   子供たちを私は護り切れなかった…あいつにも顔向けできない…

   教えてくれ…ユキは幸せだっただろうか?」

島は一瞬答えに詰まったが

  「ユキの事はよくわかりませんが古代はとても幸せだったと思います。言葉には
   しないけど私はずっと一緒だったから分かります。幸せいっぱいの古代に寄り
   添っているユキの笑顔は別人のようでしたから…多分幸せだったと思います。
   
   ユキが撃たれて…お見舞いに行った時真っ白な顔でにっこり笑うんですよ。

   それがまたきれいで…切なかったです。痛いだろうに決して弱いところを見せな
   いんです。さすがに古代の前では泣いてたみたいですけど…。

   ユキのところへ行った後あいつ、陰で泣いてましたから…」

藤堂はたまらず涙が出てきた

  「すまんな…ユキがかわいそうでな…まるで孫のようなそんな感じだったからな。
   よく気の利く子だった…。何人のVIPから“息子に紹介したい”と言われたか
   それを断るのも私の仕事の一つだったんだよ。」

藤堂はそう言って笑った

  「…また…秘書を探さないといけないな…ユキのような秘書はもういないだろう。」

藤堂が大きく肩を落とした

  「長官、女性でなくてもいいと言うなら心当たりがありますが?」

島が閃いた様につぶやくと

  「ん?誰だ?島の推薦ならぜひ、と思うが…別に秘書は男性、女性どちらでもいい
   んだよ。」

そう言うと

  「相原ですよ。多分ユキ並みに仕事は出来ると思います。もちろん護衛としても
   充分なのはご承知の通りでしょうし…私は中学1年から一緒です。私が太鼓判
   押しますよ。そして真田さんがここにいたら絶対OKだすと思います。」

と続けた

  「そうか?…そうだな、いつぞや議事録をユキの代わりに付けてもらったがうまく
   要点をまとめてくれていて…」

藤堂が思いだしたように言うと

  「あぁ、そんな事もありましたね。相原とユキは同じ班だったからまた仲良かったし。
   相原がちょっと女性っぽいところがあって…気があったんじゃないでしょうか?」

島がそう言うと

  「相原が女性っぽい?」

藤堂が不思議に思って聞き返すと

  「ヘンな意味じゃないですよ、生活班だったから食材とか調理法に詳しくなってつい
   でに栄養学まで学んじゃって…で、女性陣に囲まれても違和感なくて…」

島が笑いながら説明すると
  
  「なるほど、そう言う事か…少し上部と相談して後任を相原ですすめてみるよ。」

藤堂が納得したように言うと

  「ユキも相原が継いでくれたが安心するでしょう。」

島もそう言って笑った
















  「父さん、母さん」

島はしばらく長官と話した後自室に戻って来た

  「大介、大丈夫なの?出歩いたりして…コルセット緩んでない?寝てないと…」

母がそう言うと

  「俺さ、もう大丈夫だから地球に帰っていいよ。」

島がベッドに座ってそう言った

  「え?」

母は耳を疑うようにもう一度聞き返すと

  「気を使を使うだろう?地球に帰っていいよ…。俺、もう少しここにいたいんだ。」(島)
  「何を言ってるの?一緒に帰るのよ?少しでも安心できるようにってここに呼ばれ
   たのよ?」(母)
  「いいんだ…俺はしばらく地球には戻らない。父さんは仕事があるし次郎だって
   落ち着けば学校が始まるだろう?母さんもここにいたら家族が困る。」(島)
  「大介、お前自分が何を言ってるのか分かっているのか?黙って地球を出て危険
   な航海に出て生きてるかどうかわからなくて…そして生きてるから、と突然ここに
   呼ばれて…」

父が珍しく感情をあらわにした。次郎は意味がわからずキョロキョロするだけだった