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機動戦士ガンダムRS 第39話 ゆれる世界

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クサナギは、最終ドッキング作業を行っていた。
「ハルD、距離200、ハルC、距離230、軸線よろし」
「ランデブー軸線、クリアー、アプローチ、そのまま、調査値偏差を修正する。
ナブコムをリンク。
各員退去。
アプローチ、ファイナルフェイズ。
ローカライズド、確認します」
「全ステーション、結合ランチ、スタンバイ」
 オペレーターがドッキングのための色々指示を出しドッキング作業が行われていた。
クサナギ周辺では、直掩のため艦載機が哨戒を続けていた。
そしてドッキング作業が終了した。
「クサナギのドッキング作業が終了した」
 アークエンジェルとドミニオンには、艦長になったレドニル・キサカ艦長からドッキング終了の報告が来た。
「カガリさんは?」
 ラミアス艦長は、カガリの様子が気になっていた。
「だいぶ落ち着きましたが。
いろいろあってな。
泣くなとは言えぬよ、今は」
 キサカ艦長がカガリの様子を伝えた。

          ※

 ドッキングが終わったクサナギに続々とM1アストレイが帰艦していった。
一応キラとアスランもクサナギに帰艦した。
カガリの様子が心配からだった。
キラとアスランは、ガンダムから降りるとノーマルスーツから軍服に着替えて船内に入った。
 2人は、カガリの部屋の前に着くとキラが呼びかけた。
返事は、なくキラはアスランを見た。
アスランがうなずくとキラは、ドアを開けた。
2人は、カガリの弱り切った様子を見て一瞬部屋に入るの躊躇したがキラは思い切って部屋に入った。
「カガリ」
 キラがカガリの近くに行くとカガリは、キラを見上げた。
すると再び泣き出しキラに抱き着いた。
キラは、そんなカガリの頭を撫でて慰めるくらいしかできなかった。

          ※

 ラミアス艦長とバジルール艦長を乗せた連絡艇がアークエンジェルを発進した。
「しかし問題は、これからですね」
 バジルール艦長がこれから先を心配していた。
「ええ」
 ラミアス艦長もこれから先を考えると強烈な頭痛に襲われそうだった。

          ※

 連絡艇がクサナギに着きキサカ艦長が2人をブリッジまで案内した。
「イズモ級1番艦イズモと2番艦クサナギは、以前からヘリオポリスとの連絡用艦艇として使ってきたのだ。
モビルスーツの運用システムも武装もそれなりに備えてはいるがアークエンジェルほどでは、ない」
 その途中キサカ艦長がイズモ級戦艦の説明をした。
艦内では、技術者の親族の子供がいた。
その子供が無重力に慣れてなくバランスを崩した。
ジュリがその子供を捕まえた。
「5つのの区画に分けて中心部だけを行き来させているのですね。
効率のいいやり方です」
 戦艦とは、いえさすが連絡艇として利用しているだけのことはあった。
移動効率などは、軍艦とは比べようもないほど高効率だった。
 3人は、ブリッジに入った。
「アークエンジェルと似ているわ」
 ラミアス艦長の第一印象は、それだった。
「アークエンジェルが似ているのだ。
親は、同じモルゲンレーテだからな。
宙域図を出してもらえるか?」
 キサカ艦長が命令を出した。
「はい」
 その時ブリッジ内に見知った顔がいたのにバジルール艦長が気づいた。
「エリカ・シモンズ主任」
 思わずバジルール艦長は、声をかけた。
「こんにちは、少佐。
慣れない宇宙空間でのM1運用ですもの。
私が居なくちゃしょうがないでしょ?」
 シモンズ主任は、自分がここにいる理由を説明し宙域図を出した。
「現在我々が居るのは、ここだ。
知っての通りL5には、コロニー群でL3にはアルテミス」
 キサカ艦長が宙域の説明を始めた。

        ※

 カガリは、脱衣所の洗面所で顔を洗いタオルで顔を拭いた。
そして鏡で自分の顔を見た。
そこには、泣きじゃくった顔ではなくオーブの獅子の娘の顔があった。
「カガリ、大丈夫?」
 あまりにカガリが遅いためキラが心配で声をかけた。
「今行く」
 カガリは、仕切りのカーテンを開いた。
「行くぞ」
 アスランがそういうと3人は、ブリッジに行った。

        ※

 その時アークエンジェルから通信が入った。
「地球軍の暗号電文を受信しましたので通信しました」
 カズイ二等兵が通信理由を言った。
「読み上げて」
 ラミアス艦長が読み上げるように命令した。
「新型機ならびに物資などの補給部隊を送る。
合流地点は、L4のコロニー群。
詳しい場所は、追って連絡するとのことです」
 カズイ二等兵が電文を読み上げた。
「L4のコロニー群へ?」
 ラミアス艦長は、上層部の意図がわからなかった。
そこにカガリ、キラ大尉とアスラン中佐が来た。
「クサナギもアークエンジェルもドミニオンも当面物資に不安はないが無限では、ない。
特に水は、すぐに問題なる。
L4のコロニー群は、開戦の頃から破損し次々と放棄されて今では無人だが水庭としては使えよう。
だから弾薬などの補給は、任せろ。
後のことは、自分でやれということだな」
 キサカ艦長が地球軍上層部の意図を読んだ。
「なんだか思い出しちゃうわね」
 ラミアス艦長は、あることを思い出した。
「大丈夫です。
スウィート・ウォーターとは、違います」
 それは、バジルール艦長も気づき励ました。

         ※

 δ艦隊とη艦隊は、トリントン基地で宇宙への出撃のため増加ブースターを取り付けていた。
この作業が行われると円錐形のフェアリングを装着し本当は、円錐形なのだがピラミッドのようになる。
 宇宙へと進出した後にこれからの作戦を練る時間は、彼らにはなかった。
そのためトリントン基地の1室を借りサオトメ、マーク少将、イームズ艦長とブライアン艦長が宙域図を見ながら宇宙に出た後の作戦を練った。
「軍艦とは、いえ2/3の高性能軍艦が連戦を戦った。
すなわちすぐには、物資の心配はないが無限ではない。
さらに1隻の搭載機数もあまり多くは、ないとみて間違いないだろう。
すなわち補給が必要になるでしょう」
 サオトメが敵戦力を分析した。
皆は、その判断に異論を出さなかった。
「そうなるとやはり月に行くか」
 マーク少将が艦隊の航路を予想した。
その時息を切らしてケイト准尉が入ってきて敬礼した。
「報告します。
諜報部がつかんだ情報によりますと逃してしまった混成艦隊にL4のコロニー群で補給を行うため月から補給部隊が出撃すると情報をつかみました」
 ケイト准尉が呼吸を整えてから報告した。
「何だと?」
 イームズ艦長が驚いた。
その情報が確かなら敵の方法は、あまりにも非効率だからだ。
サオトメは、再び宙域図を見た。
「ビクトリア基地の戦況は、どうですか?」
 サオトメがイームズ准将に質問した。
「かなり悪い」
 イームズ准将が暗く答えた。
「たとえビクトリアの防衛が成功してもアメリカ大陸あるいはユーラシア大陸へ戦力を送ることは、不可能だな」
 サオトメが地上の様子を言った。
「それは、そうだ。
いくら大規模な戦闘を行う戦力を喪失したとは、いっても通商破壊を行う戦力はまだこちらもある」
 マーク少将が現在のコロニー軍地上戦力を説明した。