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機動戦士ガンダムRS 第39話 ゆれる世界

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「褒められるのは、うれしいんですが外見だけ褒められてもちっとも嬉しくないんです。
なぜか男の人って外見だけで判断してるように思えるんですが気のせいでしょうか」
 アイリス曹長は、積年の疑問をサオトメに投げかけた。
「どうかな?
俺は、世間一般の意見とは程遠い生活をしてきたから何とも言えない」
 サオトメは、回答に困った。
「隊長もそうなんですか?」
 アイリス曹長は、サオトメが異性を好きになる瞬間がどのようなものなのか知りたかった。
「え?」
 サオトメは、思いもしなった質問に驚いた。
「やっぱり見た目で選びますか?」
 アイリス曹長は、不安そうに質問した。
「違うな」
 サオトメは、即答した。
「さすが隊長です。
うれしいです」
 アイリス曹長は、本当にうれしそうな表情で安堵していた。
「ここからは、俺の自論になるが聞くか?」
 サオトメは、アイリス曹長に質問した。
「はい」
 アイリス曹長は、覚悟を決めた。
「こんなこと言うと批判殺到になるかもしれないが俺は、『一目ぼれ』には否定的な人間なんだ。
そもそも『好きになる定義』は、相手の長所短所を含めて相手を受け入れるということにあると思う。
だから『一目ぼれ』では、相手の全てを認識することは不可能だと感じているのが理由だ。
さもなくば理想の押し付け合いになってしまう。
現にあのグラビア関係の男性は、アイリスの確固たる断りも気づかず勧誘し続けたんだろ?」
 そこでサオトメは、アイリス曹長に質問した。
「はい」
 今のアイリス曹長には、痛いほどわかる話だった。
「サダウル・オットーが唱えたニュータイプであれば問題は、ないと思うがナチュラル皆がそうなるのはまだ先だ。
それまでは、一目ぼれ能力はお預けだと思う」
 サオトメは、自論を説き終えた。
アイリス曹長は、聞き終わると笑った。
「ひどいな」
 サオトメは、ショックを受け拗ねてしまった。
「そういう意味では、なく隊長の考えは斬新な考えが面白かったんです」
 そういうとアイリス曹長は、サオトメの腕に抱き着いた。
サオトメは、突然の行為に驚いた。
「先は、ありがとうございます。
本当に困っていましたので。
ごめんなさい、遅くなってしまって」
 アイリス曹長は、その行為が恥ずかしいのか異性への謝罪に慣れていないのか照れながら感謝した。
「俺の目の届く範囲なら守って見せる」
 サオトメは、誓いのように約束した。
「それは、部下と上司の関係ですか?」
 アイリス曹長は、不安交じりに質問した。
「男女の関係だ」
 サオトメは、少しためてからそういった。
その言葉を聞いてアイリス曹長は、満足そうな笑顔になった。
「少し寄り道してから帰りませんか?」
 アイリス曹長は、サオトメに提案した。
「いいぞ」
 サオトメも断る理由がなかったため付き合った。

           ※

 ビクトリア基地からは、地上戦力を乗せたシャトルの第一陣が打ち上がりプトレマイオス基地に向かっていた。
機内では、パイロットが読書したり寝ていたりテレビゲームなどをしたりしてリラックスしていた。
その中には、アズラエル大統領もいた。

           ※

 サオトメは、自室で書類の記載が終わり伸びをした。
「アイリス・オバリーです」
 その時ノックとともにアイリス曹長の声がした。
「入れ」
 サオトメは、アイリス曹長に入室するように言った。
アイリス曹長は、入室すると敬礼した。
「よかったらこれから出かけませんか?」
 アイリス曹長は、サオトメをデートに誘った。
サオトメは、残っている書類と時計を見た。
残っている書類は、切羽詰まったものではなく時刻も午後2:30と遅い時間でもなかった。
すなわちサオトメには、断る理由が全くなかった。
「いいぞ」
 サオトメは、誘いを受け入れた。
「それじゃあ行きましょう」
 2人は、支度準備を終えると出かけた。
「久しぶりだな」
 アイリス曹長は、よほどその目的地が久しぶりなのか子供のようにはしゃいでいた。
サオトメは、そんなアイリス曹長を愛おしく感じていた。
「着きました」
 そうこうしていると目的地に着いたらしい。
その店を見てサオトメは、一瞬驚いた。
何せここは、バーだったからだ。
しかしサオトメは、冷静さを取り戻し2人は店内に入った。
サオトメは、またしても店内で驚かされた。
ここは、夜にならない限り酒は出さないシステムだった。
「なぜここに来たんだ?」
 サオトメは、ここに来た理由がわからずアイリス曹長に質問した。
「あれをやりに来たんです」
 そういってアイリス曹長は、奥を指さすとそこにはダーツがあった。
「ダーツか。
でも俺は、やったことがないぞ」
 サオトメは、ダーツなどやったことがない未経験者だった。
「大丈夫です。
教えますから」
 アイリス曹長は、不安なサオトメの手を引いてダーツの機械前まで引っ張った。
「ここのスローラインから投げるんです」
 サオトメは、アイリス曹長に教えられるままにスローラインに立った。
「結構遠く感じるな」
 サオトメは、的までの距離を遠くに感じた。
「最初は、リラックスしてとにかく的に投げることだけに集中してみてください」
 アイリス曹長は、サオトメの緊張をほぐそうとしていた。
「まずは、私が投げますのでよく見ていてください」
「ああ」
 アイリス曹長は、ダーツを取るとスローランで構えてダーツを投げた。
ダーツは、見事シングルブルに刺さった。
「惜しい」
 アイリス曹長は、悔しそうに言った。
「真ん中じゃないのか?」
 サオトメは、落胆するアイリス曹長に驚き思わず質問した。
「ここは、シングルブルでこの黒い部分がダブルブルと呼ばれる本当の真ん中なんです」
 アイリス曹長は、サオトメに的について説明した。
「じゃあ今度は、隊長が投げてみてください」
 アイリス曹長は、そういうとサオトメにダーツを渡した。
サオトメは、見よう見まねで先のアイリス曹長に似た構え方をした。
「すごい。
構え方は、初心者とは思えません」
 アイリス曹長は、サオトメの構えを称賛した。
「恰好がよくても実力が伴わなければ意味がない」
 サオトメは、そういうとダーツを投げてみた。
結果は、20点のトリプルブルだった。
「これは、ひどい」
 サオトメは、あまりの結果にただた苦笑いするしかなかった。
「すごいじゃないですか。
あそこは、ダーツの中で一番点数が高い部分なんですよ」
 サオトメは、さらに詳しくアイリス曹長から点数について詳しく説明を受けた。
その後サオトメとアイリス曹長は、ハイスコアゲームを行ったがサオトメが圧倒的勝利で終わった。

             ※

 コロニー軍の宇宙要塞ルナツーでは、地球軍の最終宇宙要塞ヤキン・ドゥーエを攻略すべく戦力が続々と集結していた。
「第2輸送船団は、ランディングシークエンススタンバイせよ。
B班は、第5船団を早くパッドから移動させろ。
第22輸送船団は、5-3周軌道で待機だ」
「N11作業グループは、Fパッドの作業を支援せよ。
第131遊撃艦隊、第202遊撃艦隊の出撃が最優先だ」