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バトルロワイアルAnotherstory三村信史の章

INDEX|4ページ/4ページ|

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そんな事をすれば投げる姿勢で直ぐに
見破られてしまう


チャンスは一度きり二度はない そして
それを成功させる為にはこの広い処では
場所が悪いもっと狭い処に追い込まなくては


勿論狭い場所に行くと言う事はこちらにも
相応のリスクがある


だがそれはこの後に止まっていても同じ事だ


信史「ならやるしかない・・〔クルリ〕
・・此方だ桐山俺を殺したけりゃ付いて
来い!!」
ダンダン!! ババン!!


和雄「?・・・・」
カツンカツン


俺は拳銃を撃ちながら奥へと逃げ込む
それを確認した桐山は一瞬躊躇するが
直ぐに俺の後を追いかけてくる足音が
聞こえてきた


信史「そうだそれで良い この先が俺達の
戦いのフィナーレを飾る場所だ!!」


和雄「・・・・」


入り口から大分奥へと逃げ込んだ俺は
両脇を頑丈な壁と工具棚に囲まれ後も又
壁となっている場所に辿り着いた 頭の高さ
程には小さな窓がありそこから逃げ出す事も
出来るがそうするつもりはない


俺は呼吸を整え高ぶる気持ちを抑える


信史「ふうぅ さあ来い桐山此処が終着点だ
・・さてとこの場所なら在る筈だが・・
あった!!」


俺は横の機械棚から目的の物を取り出すと
直ぐ様作業に移る


それは台車だった そしてこれこそが
俺が探していた物だった


俺は音を立てない様に台車をひっくり返すと
ポケットから遅効性の整髪料を取り出し
台車の車輪に塗りたくる


これは時間がたてば叙々に固まってくるが
塗って十分程ならツルツルに滑り摩擦力も
なくなる程だ


そして摩擦力がなくなると言う事は転がしても
音がしないと言う事だ


それと同時に俺は特製爆弾の準備も始める


奴が暗がりから姿を現し俺を確認する前に
この台車を奴に蹴りつける


蹴った瞬間の音を消す事は出来ないが
台車の転がる音がしなければ奴は混乱する筈だ
そして動きの止まった処にこの特製爆弾を
投げ付けゲームセットだ


信史「ふっふぅ」


俺は小さく息を整え物音一つたてずに
じっと息を潜めて奴が来るのを待ち受ける


カツンカツゥン カツゥン


奴の足音が段々とはっきり聞こえてくる


信史「・・・」
ゴクリ


和雄「・・・・」
ヌゥウ


そして何も知らない奴が暗がりから姿を現し
俺の姿を確認した瞬間俺は台車を蹴りつけた


信史「今だ!!」
ドン!!


桐山「!?」


台車が音を立てずに奴目掛けて勢い良く
転がっていく


俺を確認したばかりで蹴り飛ばした瞬間の音
しか聞こえていない奴には絶対に避けられる
筈はなかった


俺は銃を床に置き特性爆弾を両手に持つ
後はバランスを崩し転倒した奴にこれを
投げつけ俺は後ろの窓から脱出する 
否する筈だった


和雄「・・・・」
タンッ フワァァ タン


信史「なっ避けただと?・・そんな馬鹿な!?」


だがその願いは叶わなかった 俺は未だ
桐山和雄と言う悪魔を見誤っていた


奴の戦闘センスは正に一流の天才だった
奴は台車が見えなくとも直感で迫り来る
気配を感知し易々と飛び越えたのだ


あの状況で避けられる筈はなかった 
そうでなければならなかった


和雄「・・・」
カツン カツン


信史「くそっくそっくそぉおおおお!!」


桐山が此方に歩いて来る 銃を拾おうにも
これだけ近ければ奴のマシンガンが一足早く
俺を蜂の巣にするだろう


タラリ
信史「(どうするっ考えろクールに考え
るんだ!!)・・畜生!!」


だが何も浮かばない 討つ手は何もない
最早完全な手詰まりだった


桐山は的を外さない様に近くに来て撃つつ
もりの様だ だか抵抗しようにも何も策がない


信史「此処まで来て!! 畜生!!(此処
までか・・否未だだ未だ何かある筈だ 
豊っ豊!!)」


  ・・それは数億分の一にも満たない
確率だった・・


桐山「・・・〔カツン カツルゥ!!
ドタァア!!〕 っ!?」


だが俺の目の前迄来た桐山が突如何かに
足を取られた様にバランスを崩し盛大に
倒れこんだのだ


信史「一体何が・・む?・・あれは・・
豊の制服のボタンか!?」


倒れこんだ奴の足元には豊の制服のボタンが
転がっていた


これは偶然の出来事である 倉庫を出る直前
豊が荷物を落としその際一瞬だけライトを
付けた そのライトの光に飯島が気付き
その後の銃声で桐山は倉庫に来たのであろう


だが呼んだのは災いたけではなかった
荷物を探していた時豊は制服のボタンを
床に落としていたのだ


そして今桐山が倒れ込んだ場所こそが
その場所だったのだ


信史「豊・・豊お前なのか?」


その瞬間俺には確かに豊の声が聞こえた


   【信史 これが僕からのラストパスだ
決めてくれ僕等二人のダンクシュートを】


信史「うぅうおおぁああああああ!!
逝くぜ豊ぁああああああああ!!」
タタタタッ ダァアアン!!


和雄「!?」


此処である可能性世界の話をしよう

その世界で信史は同じ様な状況で爆弾を
桐山に投げつけ自分は窓から脱出した
しかし桐山から目を離した一瞬の間に
彼はトラックに飛び移り爆弾の衝撃から
逃れていた


だが信史の判断は間違ってはいない 
通常なら窓から逃げようとするのは当然だ


だがそれは別の世界での話 この世界の
信史は何と爆弾を頭上に掲げ桐山に飛び
かかったのだ


信史「受け取れ桐山ぁああ!! 豊と俺からの
そして秋也の魂の込もった極上のダンク
シュートだぁああああ!!(豊・・飯島
・・七原俺も今逝くよ あの世で又皆で一緒に
バスケしようぜ)」


桐山「!?・・・三村」
ブワァッ!! ダダァアアアアン!!
グワァアアォオオオオオ!!


  ・・それは綺麗な弧を描いたダンク
シュートだった・・


 ・・・三村信史と瀬戸豊 二人の想いの
結晶の・・


  ・・二人の絆の証の友情のダンク
シュートだった・・


  (「ナイスパスだ豊!!  ナイス
シュート信史!!  俺達二人の極上の
ダンクシュートだ!!」)