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激ニブ星の恋人?

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帰ろう、と高杉は思った。
だが。
「寝耳に水のような話に、高杉、おまえも驚いているのだろう。それにしても、銀時は、二十年以上も、よく隠し続けてきたものだ」
その桂の言葉を聞き、反射的に高杉はツッコミを入れてしまう。
「いや、銀時は隠し続けてなんか、なかっただろーが」
「え」
桂は眼を丸くした。
だから、高杉はさらに言う。
「気づいてなかったのは、おまえだけだ」
「まさか」
桂は否定した。
ありえない、と思っているのが伝わってくる態度だ。
しかし、ふいに、その表情が揺らぐ。
「……そういえば、新八君たちも知っていたような」
「だいたい、おまえがやっと気づいたとき以前に、銀時からそれらしきことを言われたことが何度もあったんじゃねェのか」
というか、その現場を目撃したことがあった。
桂は記憶をたどり始める。
「そういえば……」
心当たりがあったようだ。
あたりまえだ。
桂は右の手のひらの指を親指から順に折り曲げていき、顔をゆがめる。
「アレも、コレも、そういうことだったのか……!?」
アレやコレがどんなことなのか高杉にはわからないが、まちがいなく、そういうことだっただろうと思う。
「嘘だろ……!?」
いやいや嘘じゃねーよ。
高杉は心の中でツッコミを入れる。
「俺は、一体、どうすれば……!?」
すっかり混乱している様子で、桂は叫んだ。
可哀想になってくる。
ただし、銀時が、である。
「おい、おちつけ」
高杉は鋭く言った。
すると、桂の眼が向けられる。
その視線を受け止め、見返して、高杉は口を開く。
「一体どうすればいいのかって悩むってこたァ、考える余地があるってことか」
桂は眉根を寄せた。
質問の意味がよくわからない、といった様子だ。
高杉は続ける。
「絶対に、どうしても嫌なら、考えるまでもねェだろ」
「……いや、しかし、実は、銀時から、すぐに答えを出さずにじっくり考えてくれと言われたんだ。何年でも待つから、と」
銀時らしい、と高杉は思う。
「それでも、生理的に受けつけないってんなら、何年考えようが同じじゃねーか」
「……それは、たしかに、そうだが」
「少しでも考える余地があるなら、前向きに考えてやれ」
戸惑いの表情を浮かべる桂に向かって、高杉は告げる。
「アイツ以上に、おまえのことを知っていて、おまえのことを想ってるヤツはいねーよ」
もちろん桂の交友関係をすべて把握してるわけではないが、この件については断言できると思った。
桂の瞳が揺れた。言葉をなくしたように黙っている。
納得したように見える。
高杉は満足した。
が。
「ちょっと待て、なんで俺がこんなこと言ってんだ!? 俺のキャラじゃねーだろ!」
「どうした、高杉、いきなり騒ぎ出して」
「おまえのせいだろ!」
ガラにもないことをしてしまったと後悔した。
高杉は立ちあがる。
「恋愛相談につきあってられるか」
「おい、もう帰るのか。この料理はどうするんだ」
「知るかよ」
そう吐き捨て、その場をあとにした。












作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio