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激ニブ星の恋人?

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桂は戸惑う。
なぜ銀時が怒っているのか、わからない。
ただ、迫力に押されて、息を呑んだ。

「なんでテメーにそんなこと聞かれなきゃならねェんだ」
激しい口調で銀時は言う。
「わざわざ聞かなけりゃわからねェことなのかよ。俺がテメーに好きだのなんだの言ってる一方で他のだれかにも同じこと言ってるとでも思ってんのかよ」
そう問われて、桂は答えられない。
黙っている。
すると、銀時はまた口を開いた。
「激ニブだからしかたねェのか。だが、伝わってねェにも程があるだろ。なんでこんなぐだらねェこと疑われなきゃならねェんだ」
イラだたしげに言葉を吐き出し続ける。
「過去のことについちゃあ、今さらどうしようもねェし、だいたい、やらなけりゃ良かったとかそんな否定はしねェよ。時期が重なってるって、テメーは気に入らねェのかもしれねェが、同時進行してたわけじゃねェ。もちろん、それでも不誠実だったと言われたら、そりゃそーだったし、言い訳するつもりはねェ」
その眼は、真っ直ぐに、斬りこむように、こちらを見ている。
「だが、過去と今は違うだろ。なんでわからねェ。なんで伝わらねェ。これまで俺がどんな想いでテメーに伝えてきたと思ってんだ。発火しそうなぐれェ恥ずかしい思いして、必死だったのに、テメーの眼には俺に余裕があってテメーの知らねェところで俺がだれかとつき合っているように見えたのかよ」
けれども、やはり、桂は答えられない。
なにも言えない。
喉が干あがってしまったようで、声が出てこない。
「わからねェならハッキリ言ってやる。ねェよ。ありえねェよ。戦のあと、軍から離れて、テメーとも会わなくなって、時が過ぎて、それでも忘れられなかった。胸の中にいた。だから、再会したとき、あきらめた。あきらめんのを、あきらめた。テメーは友人でいたかったんだろうが、俺は嫌だ。俺ん中にある想いとは違う。俺ァ、おまえが好きだ。友人としてじゃなく、好きだ。これまでずっとそうだったし、この先も変わらねェ自信がある。それを知ってもらいたかった。それを、一生懸命、伝えたつもりだった。本気で、必死だった。余裕なんざ、これっぽっちもなかった。いや、今も、ねェ。テメー以外に今そういう相手がいるかって? ふざけんな。疑われたら、正直、腹が立つ」
語気荒く言うと、銀時は歯を強く噛みあわせた。
こちらをにらみつけている。
しかし、その眼がそらされた。
横を向いた。

作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio