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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 12

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  「じゃぁ…行ってくるよ」

島はサーシアの寮の駐車場にエアカーを停めた。食事を終えてからだんだんサーシアの言葉数が減っていってエアカーの中では終始無言だった。

サーシアの前髪をそっとかき分けるとサーシアの瞳から大粒の涙が溢れてきた

  「ごめんなさい…笑顔で送り出したいのに…」

サーシアは涙を拭きながら島から視線を外しエアカーの窓から見えるいつもの校舎を見ながら島に向かって話しかけた。

  「自分がおいて行かれることが寂しいんじゃないの…島さんが行っちゃう事が
   寂しいの…だから一日も早く帰って来て…私、待ってるから」

次の瞬間サーシアはぎゅっと抱きしめられた。一瞬何が起きたかわからなかったがその暖かさが心の中に入ってきた。

  「サーシア…すぐ帰って来るから…帰ってきたら一番でキミに会いに来るから
   待っててほしい。」

サーシアは島の腕の中で頷いた。

  「それと、一つお願いがあるんだ。」

島は抱きしめていた腕を緩めサーシアを見つめた

  「これから先どこへ行っても何があってもサーシアの元に帰って来るから
   俺だけを待っていてほしい。俺だけを見ていてほしいんだ。俺がサーシアを
   守る。誰にも渡したくない…俺だけのサーシアでいてほしい。」

再びサーシアの瞳に涙が溢れそうになったが溢れる前にサーシアが短く

  「はい」

と答えた。やさしく笑うサーシアの瞳からさっきとは違う暖かい幸せの涙が流れた。島はその涙をぬぐいながらそっとサーシアにキスをした
























サーシアは講義中だったがどこからともなく島の声で

  “YUKI、イスカンダルへ向け発信!”

と聞こえた気がした。ふと時間を見るとYUKIの出航時間だった。サーシアは幸せな気持ちで昨日のことを思い出しふと右手の人差し指で自分の唇を触った。
 

   行ってらっしゃい…待ってるわ。


サーシアはそっと心の中で手を振った

































































作品名:続 さらば宇宙戦艦ヤマト 12 作家名:kei