二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 1

INDEX|1ページ/9ページ|

次のページ
 
<ミオ>
  「イスカンダルが……。」

スターシアの誘導電波に乗せてイスカンダルのマザータウンの海へ着水したYUKIのクルーの島がつぶやいた。

以前、サーシァを乗せた時のイスカンダルはヤマトが降り立った時と同じ姿をしていたが今回はダイヤモンド大陸のほとんどが海に沈んでいて墓標の並んでいた丘も地割れの跡があちこち見えていた。

  <ようこそ、イスカンダルへ…>

やさしいスターシアの声で全員が振り向くとモニターに二人の姿があった

  <藤堂長官、お待ちしておりました。最近火山活動が活発で…以前の面影
   のないところもありますが今日は落ち着いています。どうぞ上陸して
   ください。…みんな勢揃いだな…待っていたよ…>

そう言い終わるとモニターは消えてボートがYUKIに近付いてくるのが見えた。












ボートで上陸すると古代 守とスターシアが並んで立っていた。守の腕には女の子が抱かれていた。

  「ミオ、ご挨拶なさい。」

守はそっとミオを下した。

  「ミオです。」

ミオは恥ずかしいのかそう挨拶すると守の後ろに隠れてしまった。

  「初めまして…地球から来ました。しばらくお世話になるけど…よろしくね。」

藤堂がミオの背丈まで体をかがめて握手を求めるとミオは素直に右手を出した。

  「すみません、こいつ進にこんなところまでそっくりなんですよ。」

そう言って笑う守は本当に幸せそうだった




それから長旅で疲れたでしょうとスターシアが声を掛けてクルーは以前と同じマザータウンのフロアーで休むことにした。









  「本当に古代にそっくりだったな。」(島)
  「あぁ、おどろいたよ。予備生の時の古代にそっくりだった。」(山本)
  「背が低くてきゃしゃで…目がクリクリっとしてて…」(相原)
  「俺らは月基地が初対面だからな…どちらかと言えば守さんと似てる
   イメージだな。」(南部)
  「そう…俺も。でも古代そっくりの女の子ってどうなるんだ?」(太田)

太田が心配そうに言ったので

  「環境が違うから今は似てるけどこれから先はどうなるか…さて…そろそろ
   俺らも休もう。今回はミオを迎えに来ると言う“仕事”で来てるから
   期限付きの旅だ…ミオの健康チェックがすんだらすぐ出航だからな。」

島がそう言うと4人は“そうだな、じゃぁ”と言ってラウンジを後にした。




  「守、いいのか?」

藤堂が守とスターシアと話していた。

  「はい、スターシアとも話しました。ミオが生まれたころはまだイスカンダル
   も小康状態を保っていましたが最近は地殻変動が激しく…いつまでも
   ここが安定してると言いきれません。すでに別の大陸に移れるよう手配は
   していますが…イスカンダルの中で移動しても…」

この地で一生を終える覚悟は出来ているが少しでも長くイスカンダルと共にありたい、とそう願っているのが藤堂に痛いほどわかった。

  「そうか…ところでミオちゃんの様子は…」
  「サーシァと比べて少し体が小さいです。どうも彼女は地球人に近い体質
   なのかもしれません。知力、運動能力は地球人より優れてるはずです。」(守)
  「ではその辺りはサーシァと同じ、という事だ…」(藤堂)

藤堂はサーシァが貪欲に勉強する姿を思い出していた。

  「サーシァの様子はどうですか?」

藤堂の口から“サーシァ”と出てきたのでスターシアが聞いて来た。

  「とても元気です。今回の旅に連れてこれずすみません。彼女は今とても
   大切な時期です。守なら分かってくれると思うが今訓練生の中でも一番
   大変な特待生クラスにいる。勉強がおろそかになれば普通クラスに編入
   させられて今までの努力は皆無になってしまう。」

藤堂はため息をついた

  「サーシァは…ミオちゃんが来ることをとても楽しみにしています。彼女は
   地球と合うかしばらく私の自宅で様子を見ていました。医師の判断も仰ぎ
   通常に生活できるという事で森夫妻に託しました。ミオちゃんも同じ様に
   森夫妻に預けようと思っています。スターシアさん、サーシァはとても
   賢い子です。自分に何が必要で何をするべきかよく判っています。
   時々“おじいちゃん”と言って私の自宅へ遊びに来ます。訓練学校に
   通う前に1年間普通の学校へも通いました。友達もたくさんいます。
   何も心配することはありません。」

スターシアは初めてほっとした顔をした