続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 1
ミオはイスカンダルで勉強していたことを活かしてアナライザーと分析の仕事を手伝っていた。島が持っていた真田の端末にあったダイヤモンド鉱石の分析に加えイスカンダルにあったイスカンダリウムの分析、それを使ってどうエネルギー弾を吸収するのか、という問題に取り組んでいた。
「ミオは勉強が好きなんだね」
ミオが食事中も端末を見ていたので南部が声を掛けた
「ココ、いい?邪魔はしないよ。」
南部はミオの真正面の席に座った。ミオが端末を閉じると
「俺、邪魔しちゃった?」(南部)
と聞くと
「ううん、人と食事するとき端末見ていたら失礼でしょう?」(ミオ)
「俺に気を使うことないって…それよりどう?進んでる?」(南部)
「えぇ…この端末の持ち主の方ってすごいわね。イスカンダルにいたら
多分ここにある新しい火器、全て造ることができるわ。アナライザーに
聞いたけれど…」
ミオが暗い顔をした
「そう…ミオの叔父さんと同じ戦いでね…本当にすごい人だったんだ。
俺ら何かが生き残るより真田さんや古代が生き残った方が地球の為に
本当だったらよかったんだろう、って思うよ。だけどね…」
南部はそう言うと暗い顔をした。ミオは初めて南部の暗い顔を見たようなきがした。
「私、攻撃されても防御できる戦艦を造りたいって思っているの。
そしたら戦いで死んでしまう人いなくなるでしょう?」(ミオ)
「そうだね…そんなシステムが開発されたら俺らは助かるね。」(南部)
「ちょっと難しいけれどイスカンダルにある鉱石を用いれば可能かもしれ
ない、って今研究してるの。」(ミオ)
南部はミオがしっかり自分の足で歩く道を見つけたことが嬉しかった
「そうか…それが実現できるの楽しみにしてるよ。俺たちは仲間をたくさん
失った…それと同時に敵対する相手を滅ぼしてきた。地球を守るために
仕方なかったけど向こうが攻撃してもムダだと気付く事が出来れば戦い
にならずに済むかもしれないね。」
南部は理想論だと思いながらも本当は戦いを好まなかった進の事を思い出していた。
(ミオは外見だけじゃなく中も古代に似てるのかもしれない)
「長官とはどんな話するの?」
南部は話題を変えた
「地球に戻ったら長官の所にいるんだよね?」(南部)
「えぇ…長官と話す時まだ緊張してしまうけど…」(ミオ)
YUKIはワープにワープを重ね月が肉眼で見えるところまで戻ってきた。
“ヤマト消滅ポイントに到着。全員宇宙服を着て甲板に整列”
放送が入るとクルーは簡易宇宙服に着替え甲板に並んだ。ミオもアナライザーと一緒に甲板に出た。その空間には何もなかった。ミオはアナライザーにヤマトの闘いの記録を見せてもらっていたので全て知っていたが本当に何もないところだったので驚きを隠せないでいた。
付きの周辺にはまだ都市帝国の残骸が残っていて地球防衛軍が撤去に当たっている。
「先の戦いで亡くなったヤマトの戦士に哀悼の意を捧げる」
藤堂がそう言うと島がイスカンダルで摘んだ白い花を宇宙空間に投げた
「安らかに…地球の事は任せてください。」
静かにそう言うと全員で黙とうを捧げた。
ミオは誰かの意識を感じた真っ白な光と黄金の光…
ミオは意識を失った
「ミオ…大丈夫か?」
ミオは医務室にいた
「幕の内さん…」(ミオ)
「突然倒れるから…もうすぐ地球だ…少し根を詰めすぎたか?地球に到着
するまでここで休んでいなさいと長官から指令が出てる。アナライザー
がいるから何か用事があったら呼ぶといい。」
幕の内は艦内での食事がないのでミオの看病のために医務室にいてくれた。
「さて…着陸の準備をしてくるよ。(時計を見て)後2時間ほどで着く。
着水のショックはたいしてないと思うけどその頃また様子を見に来るから
大人しく寝てて。」
幕の内は“じゃぁ”と言って右手を挙げて医務室から出ていった
しばらくするとノックの音がした。
「?アナライザー?」
ミオが声を掛けると
「いい?」
と言いながら南部と山本が入ってきた。
「南部さん、山本さん。」(ミオ)
「驚いたよ…気分は?」(南部)
「えぇ…大丈夫です。」(ミオ)
「そう、よかった。着水の準備で島と太田は忙しいし相原は地球と連絡取る
のに席外せないからちょっと様子を見に来たよ。」(山本)
「ありがとうございます。」(ミオ)
「顔色もいいし…無理しないで。」(南部)
二人は少しだけ話をすると“じゃぁ”と言って医務室を出て行った
作品名:続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 1 作家名:kei