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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 3

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  「森 ミオです、よろしくお願いします。」

ミオは国立の小学校に編入した。先日まで親戚の家に預けられていた、という設定で。国立の小学校は飛び級が認められていて次回の試験次第でまた変わるかもしれないとの事だった。ユキも国立の小学校に通っていたが父の勤務先がフクオカシティだったので福岡の国立小学校に通っていた。








  「森さんってどこにいたの?」
  「外国?日本語上手ね。」
  「兄弟いる?」
  「スポーツはどう?」

休み時間になると同じクラスの子供たちがどっとミオの席に押し寄せた。ミオは人に囲まれた事がないのでおどおどしていた。

  (怖い…)

ミオも人の気持ちが読めてしまうところがあって好意的に聞いてくる子、敵意を持って聞いてくる子を分かってしまうのだった。

  (お願い…話しかけないで…)

ミオの見た目は小学生だけど中身はサーシァのように高校生ぐらいだった。興味津々の小学生の視線はミオの心の中にずかずか入ってきた。

  (お姉様…助けて!)

ミオが辛そうにしていると

  <ミオちゃん、大丈夫よ。私がいるわ>

ユキの声が頭に響いた

  <軽く笑顔で返事して…“どこにいたの?にはノルウェー”だったでしょう?
   “日本語大丈夫って聞かれたら普段は日本語使ってたから”って答えて
   “兄弟は?の答えは三姉妹の一番下”“スポーツは全般得意”って言っちゃって
   いいわ。深呼吸して…大丈夫、大丈夫!笑顔を忘れないで。試験さえ
   クリアーすれば飛び級できるわ。そしたら高校生レベル…それ以上に
   行けるかもしれないわ。少しの辛抱よ>

ミオはぐっと目を閉じた後ゆっくり眼を開いて

  「…えっとノルウェーにいたの…その時家ではずっと日本語しゃべってた
   から大丈夫。兄弟、と言うより姉妹3人の一番下、スポーツは大体大丈夫。
   えっと…」

何とか答える事が出来た。するとさっきまでの意識は消えた

  「へぇ~三人姉妹なんだ、お姉さん、どうしてるの?」

そう聞かれたので

  「一番上のお姉さんはもう亡くなっていて二番目のお姉さんは防衛軍の
   訓練学校に通っているわ。」

すらすら答える事が出来たのでミオは少し安心した。

  「え?一人死んじゃってるの?」

小学生らしい直球だった

  「…そう。」(ミオ)
  「ごめんね、聞いちゃって」

その聞いて来た子は申し訳なさそうにミオに謝ってきた。その気持ちにウソはなかったので
  
  「ううん、知らないんだもん、しょうがないよ。それに…夢でいつでも
   会えるから…」

夢で逢うんじゃない…いつもそばにいて助けてくれる…そう言いたかったがそれは言えなかった

  「森さんってすごいわね。そう思えるなんて・・」

同級生は感心していた。




やがて先生が教室へやってきて授業が始まった。国立の小学校は月に一度テストがあってそれによって飛び級ができるので自然と授業にも力が入る。子供たちも一言ももらすまい、とノートを取る。ミオも授業をしっかり聞くように集中した


  「ただいま。」

初日が終わって自宅へ戻ると母が走って玄関に戻ってきた

  「ミオ、お帰り。おやつあるわ。」

母は心配だったが何も聞かずリビングにお茶とクッキーを用意していた

  「手を洗ってね。」

自分の部屋に荷物を置くために二階に上がったミオに一声かけて母はメールを打った

  “ミオが戻ってきました。大丈夫みたい”

相手はサーシァだった。特待生は授業が長いので返事は後だろうと思って短くそれだけを送った

  「ふぅ~ お腹空いたぁ…疲れた。たくさん子供たちがいて…」

タオルで拭いた手を乾燥させるためにパタパタしながらリビングにはいって来てクッキーを一枚口に入れた

  「甘~い!おいしい…」

ソファーに座ると母が紅茶を入れてくれた

  「学校ってたくさん子供がいるのね。びっくりしちゃった…地球ってすごい
   星よね?ガミラスの攻撃で一時は絶滅の危機だったのにここまで復活する
   なんて…星としてもまだ若い、て事よね…」

ミオはしみじみ言うので

  「そうね、そうかもしれないわ…だけど難し事私にはわからないの。ごめんね
   お母さんじゃお相手できないわ。まぁ子供が多い、って事はいい事よ。
   私だってミオとサーシァがいるから頑張れる…子供ってエネルギーを
   使うけど人にエネルギーを与えてる…そんな気がするの。」

母も一枚クッキーを口に入れた