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コンビニ店員の俺と本田さんと各国の人々。1~21まとめ

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店先で昔話に相槌を打っていると、熱心にメニューを見ていたハンバーガー君が俺のシャツを引っ張った。
「ブルーハワイってどんな味なんだい?」
指差すメニュー表にはお馴染みの「いちご」「メロン」「レモン」「みぞれ」「金時」に続き、「ブルーハワイ」の文字。どんな味だと訊かれて俺は言葉に詰まる。どんな味だったけ?
「それな。前に菊に俺も同じこと訊いたことある。ブルーキュラソーってリキュールがあるだろ」
「うん」
「それからアルコール抜いた味。ソーダみたいな味がするぜ」
言われて見たらソーダみたいな味だった気がする。
「じゃあ、俺はコレにするんだぞ!」
ハンバーガー君はブルーハワイに決定したらしい。俺はレモンにしよう。
「ギルベルトさんは何にしますか?」
「俺、いちご。出来れば練乳かけてくれ」
待機していたおばちゃんに注文を伝え、出来上がった氷を片手に縁台に腰を下ろす。この駄菓子屋では気泡の残るちょっと昭和なノスタルジックを感じる硝子の器にふわふわの氷、たっぷりとシロップをかけてくれる。これを食べると夏だなと思う。
「…オオゥ!!」
「…クウッ!!」
ふたりとも暑さに早く涼しくなろうと氷を頬張った結果、キーンときたらしい。こめかみを押さえる。
「…カキ氷、コレさえなければ最高なんだけど」
「言えてるぜ…」
急いで食べるからと思いつつ、俺もこめかみにツーンと来る。店先の風鈴がそれを笑うように鳴った。


 それから、暫くだべって別れた。もう暫く、こちらに滞在するらしい。新作スイーツを買いに来るといっていたので、ご来店を楽しみに待とうかと思う。

 取りあえず、今回はここまで。