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山の中のおうちの3人

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 何してんだよい?
「春の準備!」
「明日辺り来るんだよ」
 わかるのかい?
「わかる! なんかな、胸がパクパクするんだ!」
「パクパクってなんだよ。わけわかんねえ」
「パクパクは、パクパクだ! エースはしねえの?」
「パクパクはしてねえと思うけど」
 春になると、どうなんだよい?
「ウサギが来る! 去年、おれが怪我したの拾って育てたんだ」
「お前だけじゃねえ、おれだって育てただろ! それにこいつ、ウサギを離すときべそかいてたんだぜ」
「か、かいてねえ」
「ウソだ。かいてたね!」
「かいてねえ!」
 まあまあ……他には?
「あと……芽が出る!」
「そーだ、芽が出る」
 何の?
「全部!」
「おれたちが埋めたんだ」
「だから、明日見に行くんだ!」
 2人で?
「あたりまえだろ!」
「お前は、来んなよ」
「見に来ちゃ駄目だぞ。おれとエースの、ひみつなんだ」
「絶対来んなよ、来たら百たたきだからな」
 はいはい、わかったよい……

「お前も、よくやるよい。あんな危なっかしいガキども2人も」
「そうか? かわいいもんだけどな」
「ま、見た目は……」
「中身もかわいいっての」
「そりゃ親馬鹿かい?」
「まあ、そんなとこだな。俺は、親じゃねえけどさ……」
「……充分、親だよい」
「そうか?」
「違うのかい」
「……そうだな、俺はあいつらの、親だな。親だ。そうさ」

 子供たちを引き取ることに、躊躇がなかったわけでは、勿論ない。そもそも自分が親というものを知らないのにどうしたらいいものかと最初は随分思い悩んだものだった。どれだけ時間を経てもその答えは出ず、結局おぼろげにわかったのは、「答えなどない」という、それだけだ。
 そう、あらゆることに答えはない。山は一刻ごとにつねに移り変わり、同じ季節、同じ日、同じ時間は永久にやって来ない。
 ただしかし、彼らが兄弟であることが不変であるのと同じに、自分が彼らの親であるというそのことも不変であってくれればと、そう思う。

「しかし、子供と名前が同じって、変な気分じゃないのかよい……」
「そうでもねえさ」

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自分でも変な話だなって思いました!(どーん)
いろいろ変な設定あるのに説明も無く、申し訳ねえ……
最後はなんか説明くさいかな、いらないかな、どうしようかな。
もうちょっと時間が経ってから、いろいろ付け足したりなんだりしたいなー
山の子供の生活は、前に見たNHKのドキュメントを参考にしました。
作品名:山の中のおうちの3人 作家名:ちよ子