艦これ 二次創作
着任後10分。ほんの少し休んで僕は司令室にある司令官用の机に座って息をついていた。低い机で彼女はくぴくぴと牛乳を飲んでいる。
「じろじろと見てもダメなのです。これは私のものなのです」
「あ、いや。大丈夫だよ。そういえばご飯とかはどこにあるんだ?」
「母港のほうへ少し歩いたところにコンテナがあるのです。あそこに大体保存されているのです」
「ほう」
「あと、司令官さんに届いているものがあるのです」
すっと、指さした先にダンボールが積み重ねてある。
「ああ。あれは……見ちゃだめだ」
……僕がやった報告書や人事異動の書類、始末書が収めてあるんだ。
「わ、わかったのです。司令官さん、そんなに真剣な顔しちゃダメなのです……」
「ああ、ごめんよ。とりあえず……一艦じゃこの地域の制圧なんてできないから……建造を……」
しまった。建造するだけの人員が足りない……。作れない。
「どうしたのですか、司令官さん」
「人がいない……作れないだろ、これじゃ」
「あ、その点なら大丈夫なのです」
「どういうことだ?」
「行ってみるのです。現地へ」
彼女はすたすたと進みだすので、僕もついていく。